愛のメッセージ

『愛のメッセージ』は、フジテレビのイメージソングとして、1970年代末期から1980年代半ばにかけて親しまれた楽曲です。作詞は阿久悠、作曲は都倉俊一が手がけ、当時のフジテレビのキャッチフレーズであった「母と子のフジテレビ」を象徴する存在として、多くの視聴者に記憶されています。

この曲は、一般公募で選ばれた若年層のコーラスグループ『ラブ・メッセンジャーズ』によって歌われました。音源制作はフジテレビ系列のキャニオン・レコード（現：ポニーキャニオン）が担当し、フルコーラス版の7インチシングル盤も発売されました。シングル盤にはカラオケバージョンも収録されています。なお、テレビ番組では、フジテレビのアナウンサーによるコーラスバージョンも使用されました。

放送においては、1978年4月から1981年3月までの期間、放送開始時（オープニング）に、そして1978年4月から1984年3月までの期間は放送終了時（クロージング）にこの曲が流れていました。また、1970年代末期の『FNS歌謡祭』のエンディングや、1980年前後の『オールスター春秋の祭典スペシャル』（『オールスター家族対抗歌合戦』形式で行われる期首特番）のエンディングでも使用されていました。

しかし、1986年4月にフジテレビの現在の目玉マークが導入された以降、『愛のメッセージ』が使用される機会は大幅に減少しました。長らくの間、この曲が流れることはありませんでしたが、1997年3月9日、フジテレビの河田町本社からの最終放送日となるクロージングの冒頭で、この曲の一部が放送されました。これは、かつてのフジテレビを象徴する曲として、特別な日を締めくくる意味合いがあったと考えられます。

『愛のメッセージ』は、単なるイメージソングとしてだけでなく、当時のフジテレビの企業理念や、視聴者との関係性を象徴する楽曲として、その後のフジテレビの歴史の中で、重要な位置を占めています。現在では、懐かしのテレビソングとして、当時のテレビ番組を振り返る際などに、そのメロディーが使用されることもあります。

関連する項目として、フジテレビの「社歌」も挙げられます。企業を象徴する歌という意味では、共通する要素があると言えるでしょう。

『愛のメッセージ』は、フジテレビの歴史の一端を語る上で、欠かすことのできない楽曲です。

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