斗山

株式会社斗山について

株式会社斗山（とさん、Doosan）は、韓国の重工業などを中心に多岐にわたる事業を展開する企業グループです。正式名称の読み方は「とさん」とされ、韓国においては非常に古い歴史を持つ企業群の一つとして知られています。

歴史の概要

斗山グループは1896年に始まりました。当初、繊維貿易商である朴承稷（パク・スンジク）が開店した近代的商店がその起源です。新たなビジネスモデルとして、朝鮮半島における繊維品の輸出入を行いました。その後、1900年代初頭には化粧品の製造に乗り出し、さらに焼酎の醸造も始めました。特に「鏡月」というブランドは、当時の日本統治下でも広まり、今でも愛用されています。

1920年代に入ると、斗山は株式会社化に伴い、ビール会社への資本参加を果たしました。戦後にはOBビールの設立を経て、食品業界から重工業、建設業など多岐にわたる成長を遂げました。1978年にはグループ名を「斗山グループ」と改名しました。

企業としての拡大

2000年代に入ると、アジア通貨危機の影響を受けたことで、重工業や建築業を中心に急速な拡張を開始しました。具体的には、2001年に韓国重工業を、2003年には高麗産業開発、さらに2005年には大宇総合機械を買収し、企業の体制を強化しました。

一方で、長年の中核事業であったアルコール類の製造部門は次々と売却されていきます。OBビールは1998年にベルギーのビール会社に売却され、酒類部門全体が2009年にロッテに譲渡されました。

斗山グループの展開事業

現在、斗山グループは様々な子会社を有し、それぞれが特化した事業を展開しています。

斗山重工業

発電所設備、淡水化プラント、ボイラー事業を手がけており、特に加圧水型原子炉の製造においては革新技術を保持しています。2022年には「斗山エナビリティ」に社名を変更し、新たな成長を目指しています。

斗山インフラコア

この子会社は建設機械や重機などを製造しており、特に工事現場での使用に特化した製品が多いです。2021年には現代グループに売却され、社名は「現代斗山インフラコア」に変更されました。

斗山建設 & エンジニアリング

プラントやビル、橋梁など様々な建築を手がける建設ゼネコンです。2001年より「ウィーブ」というブランドで高級マンションを展開しています。

その他の事業

斗山バブコックや斗山エンジンなどもあり、発電や大型エンジンの製造、さらには広告会社の設立まで多岐にわたります。また、野球チーム「斗山ベアーズ」や日本法人の「斗山ジャパン」など多様な事業を展開し、国際的なビジネス展開も行っています。

結論

斗山グループは長い歴史を背景に、多様な業種で事業を展開する企業です。特に重工業や建設業においての成長が著しく、今後の展開にも注目が集まっています。

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