新国立劇場バレエ団

新国立劇場バレエ団の概要

新国立劇場バレエ団（しんこくりつげきじょうばれえだん）は、日本のバレエ団として、1997年に新国立劇場の開場とともに誕生しました。この劇団は、オペラ、舞踊、演劇などの現代舞台芸術に特化した新国立劇場を専属の舞台として運営されています。

劇場の設立と歴史

新国立劇場の設立準備は1970年代から始まりました。1992年に建設工事が開始され、1993年には運営を担う財団が設立されました。舞踊部門の初代芸術監督には、島田廣が選ばれ、1996年にはバレエダンサーのオーディションが実施されました。これは、欧米のオペラハウスにおけるバレエ団の運営モデルを踏襲したものです。

ダンサーはオーディションによって選ばれ、シーズン契約形式で雇用される仕組みを導入しており、安心した雇用形態を提供しています。2023年度からは固定給の割合が増加し、ダンサーに対する待遇も改善されました。

1997年10月、新国立劇場が開場し、同年24日から29日の間に行われた開場記念公演で、バレエ団は「眠れる森の美女」を上演しました。この公演には、著名なダンサーが主役として参加し、バレエ団の活動は鮮やかなスタートを切りました。

歴代の芸術監督

新国立劇場は、オペラ、舞踊、演劇の各分野で最高責任者として芸術監督を置いています。これまでの歴代芸術監督は以下の通りです。

• - 島田廣（1993年4月 - 1999年6月）
• - 牧阿佐美（1999年7月 - 2010年8月）
• - デヴィッド・ビントレー（2010年9月 - 2014年8月）
• - 大原永子（2014年9月 - 2020年8月）
• - 吉田都（2020年9月 - 現在）

初代の島田廣は古典バレエの上演を中心に据え、その後、作品の幅を広げる方針を示しました。その後の監督たちも、さまざまな作品の上演を実現し、劇団のレパートリーを豊かにしてきました。

ダンサーの構成

新国立劇場バレエ団のダンサーは「シーズン契約ダンサー」と「登録ダンサー」の二種類があります。シーズン契約ダンサーは、すべてのバレエ公演に出演する権利を持ち、登録ダンサーは劇場からの呼び出しに応じて出演します。2020年3月31日現在、シーズン契約ダンサーは70名、登録ダンサーは14名います。

ダンサーたちには、プリンシパルからアーティストまでの階級があり、それぞれの役割に応じたスキルを持っています。

バレエ研修所

2001年には、新国立劇場バレエ研修所が設立され、プロのバレエダンサーを育成するプログラムが始まりました。所長には牧阿佐美が就任し、研修期間は2年間で、オーディションにより選ばれた男女が対象となります。研修内容は、クラシックバレエだけでなく、様々なダンスのジャンルやダンサーに必要な知識を学ぶことができます。

また、2009年からは若いダンサーを対象とした予科生制度も設けられ、より多くの人材が育成されています。研修後にはバレエ団への入団オーディションを受けることになります。

結論

新国立劇場バレエ団は長年にわたり、高水準のパフォーマンスと教育プログラムを提供し続けており、国際的なダンス界にも多大な影響を与えているバレエ団です。

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