新潟県立海洋
高等学校は、糸魚川市の能生に位置する県立の水産
高等学校です。この学校は、
新潟県内で唯一、水産業や海洋に関連した学習ができる場として、多くの学生に選ばれています。学校の特徴は、実際の海洋技術に基づいた実習を重視し、学生に実践的な知識と技術を提供している点にあります。
学科の構成
当校には水産科があり、1年次は共通の基礎科目を学ぶ構成です。2年次からは以下の専門分野に分かれます。
- 資源育成コース
- 食品科学コース
- 海洋技術コース
- 海洋創造コース
特に海洋技術コースでは、大型実習船「海洋丸」を用いて、30日間の航海実習を行い、実船での操船技術や漁業経験を深めます。
教育方針
校訓には「質実剛健」「進取力行」「水産報国」が掲げられています。これに基づき、学生は自分自身の成長はもちろん、社会の変化やニーズに柔軟に対応できる力を養っています。学校は、一般的な教養を高めつつ、個性を大切にする教育を重視し、良い職業観と勤労観を培うことを目指しています。特に、実習を通じて得た経験を指導法に活かし、生徒の学習意欲を向上させる工夫がなされています。
実習内容
水産資源科
*
資源育成コース
このコースでは、栽培漁業臨海実習センターでのヒラメやオニオコゼの養殖実習が行われ、さらに最近ではマコンブの養殖にも取り組んでいます。
食品科学コース
こちらでは、缶詰やレトルト食品の製造実習が実施されており、実際に学生が獲ったスルメイカを使った製品も販売しています。
海洋開発科
海洋技術コース
このコースでは「海洋丸」や「くびき」を使用し、延縄漁業や操船技術を実践的に学びます。また、2年次には日本一周の航海を行い、3年次にはロシアへの航海も実施されます。
海洋創造コース*
沖縄や佐渡でのダイビング実習を通じ、測量や水中溶接の技術も習得することができます。
校の歴史
新潟県立海洋
高等学校は、
1898年に水産に関する授業が始まったのを起源としており、多くの変遷を経て現在に至ります。
1948年には
新潟県立能生水産
高等学校と改称され、その後も時代のニーズに応じた教育内容へと進化してきました。
近年では、文部科学省の事業に採択されるなど、地域の産業界との連携を深めつつ、専門的な教育を行っています。
部活動
学校では多様な部活動が展開されており、運動部には野球やバスケットボール、文化部には食品研究や海洋生物研究などがあり、生徒たちは学業だけでなく、様々な経験を積むことができます。
アクセス
最後に、学校はえちごトキめき鉄道の能生駅から徒歩10分、
北陸自動車道の能生ICからもアクセスが良好で、通学する学生にとって便利です。
このように、
新潟県立海洋
高等学校は水産業や海洋について学べる貴重な学校であり、未来の専門家を育成する重要な役割を果たしています。