新選組!

『新選組！』

概要

『新選組！』（しんせんぐみ）は、2004年1月11日から12月12日までNHKで放送された大河ドラマの第43作である。この作品は、近藤勇を主人公として、新選組が舞台とされており、オリジナルストーリーとして、多くの登場人物の人間関係とその歴史的背景を深く掘り下げた作品となっている。脚本は、舞台や民放ドラマでも著名な三谷幸喜によって手掛けられ、彼自身初の大河ドラマの脚本でもあった。

作品内容

このドラマでは、近藤勇を取り巻く新選組の隊士たちや、坂本龍馬、桂小五郎との交流を通じて、幕末の混乱した時代に生きた若者たちの姿が描かれる。特に基本的には1話が1日を描いており、近藤の重要な49日を取り上げた。史実とは異なる大胆な創作が盛り込まれており、例えば近藤が龍馬や桂と江戸で知り合っているという設定や、粛清された隊士が生き残る展開があったりと、歴史小説を基にしないオリジナルの物語が展開された。

キャストと演技

主演の香取慎吾が演じる近藤勇は、実際の年齢に近いタレントたちによって若い隊士たちが演じられ、特に土方歳三役の山本耕史はその容姿が歴史上の写真に似ているという点で高く評価された。メインキャストには、それぞれが特徴的な個性を持った隊士たちが務め、特に彼らの人間関係は丁寧に描かれている。脚本においては、三谷の幕末に対する強い興味と演劇的な構成力が活かされ、視聴者に新たな展開を提供した。

放送と反響

初回視聴率は26.3%と高い数字を記録し、その後も賛否が分かれる作品となった。批判派には史実に対する大きな変更点を挙げる声もあった一方、ドラマアカデミー賞では最優秀作品賞に輝くなどの評価も得た。また、作品が放送されていた際には放送中の展開が話題を呼び、視聴者からの熱い支持も受けた。特に山南敬助の切腹を描いた回は一際反響が大きく、年末の特別放送でも扱われた。

続編の制作

『新選組！』の放送後には続編の『新選組!! 土方歳三 最期の一日』が制作され、これは大河ドラマとしては異例のことであり、視聴者のニーズに応える形で再び新選組の物語が展開された。

まとめ

『新選組！』は、単なる歴史ドラマにとどまらず、若者たちの葛藤や友情、忠義、そして悲劇を描いた作品で、視聴者に強い印象を残した。三谷幸喜の手腕によって新しい大河ドラマのスタイルが構築され、その後のドラマにも影響を与えた。

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