日本板硝子

日本板硝子株式会社について

日本板硝子株式会社（Nippon Sheet Glass Company, Ltd）は、日本のガラス業界の大手企業であり、ガラスや土石製品の製造・販売に特化しています。住友グループに属するこの企業は、AGC（旧・旭硝子）と並ぶ重要なプレイヤーとして、幅広い製品を提供しています。

企業概要

日本板硝子は、エコガラス、太陽電池用ガラス、高機能建築ガラスなど、様々な製品を展開しており、「NSG Group」としてグローバルブランドの一体化に取り組んでいます。特に、環境への配慮からエコガラスの開発への力を入れており、世界市場におけるリーダー的存在となっています。2006年には、英国の大手硝子メーカー、ピルキントン社を約6000億円で買収し、業界内での地位をさらに強固なものとしました。

社長の森重樹は、発展する情報技術やデジタル技術を駆使し、DB（データベース）、FA（ファクトリーオートメーション）、ICT（情報通信技術）などの領域において競争力を強化しています。加えて、米国のカーディナル社と提携し、遮熱・断熱効果の高い複層ガラス技術の開発にも積極的に取り組んでいます。

沿革

日本板硝子は1900-1901年に起源を持ち、1918年には日米板ガラス株式会社として設立、それ以来ガラス製造の先駆者として成長を遂げてきました。社名を日本板硝子に変更したのは1931年で、その後も数々の重要な工場や研究所を設立し、技術革新を続けています。特に、1965年には東洋初のフロート板ガラス生産を開始し、業界に大きなインパクトを与えました。また、2006年にはピルキントン社を買収し、国際展開を拡大する重要なステップを踏みました。

技術革新と研究開発

日本板硝子は、スパッタ光触媒の結晶化シード層技術などの先進的な技術を積極的に開発しており、エコガラスやスマートガラスにおいても強みを持っています。今後は水素発生光触媒の研究にも注力し、次世代エネルギーの重要な技術を推進しています。また、大面積スプレーコーティング技術は他のガラスメーカーにはない特異な技術で、この分野でも革新を追い求めています。

主力製品

同社は抗ウイルス・抗菌ガラス「ウイルスクリーン」をはじめ、家庭向けには高断熱複層ガラス「スペーシア」や防犯性を高めた「セキュオ」を展開しています。また、自動車向けには、合わせガラスの「ラミペーン」や熱線入り防曇ガラスの「サーライトT」等、幅広いニーズに応える製品を揃えています。加えて、再生可能エネルギー関連の製品として、太陽電池基板用のガラスも生産しており、地球環境への貢献も重視しています。

主要事業所

本社は大阪市にあり、東京にも拠点を持ち、全国各地に様々な事業所を展開しています。技術研究所は兵庫県伊丹市に設置されており、革新的な技術開発が行われています。国内外でのグループ企業を通じて、多様なビジネスを展開し、それぞれのニーズに応える製品を提供しています。

結論

日本板硝子株式会社は、長い歴史の中で培った技術と経験を核に、エコガラスや先進的な自動車用ガラス等、持続可能な社会の実現に向けて貢献し続ける企業です。その技術革新と製品の多様性は、常に新しい市場のニーズに応えられる体制を整えています。

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