日本海洋掘削

日本海洋掘削株式会社について

日本海洋掘削株式会社（Japan Drilling Co., Ltd.）は、海底での石油および天然ガスの探査・採掘を専門とする企業です。この会社はENEOSグループに属し、JX石油開発の完全子会社として運営されています。主に、海底石油・天然ガス田の試掘や生産井の掘削を請け負っており、掘削装置の提供や専門的な技術支援も行っています。さらに、地球深部の探査を行うための特殊な船「ちきゅう」の運用を通じて、先進的な掘削技術の開発にも力を入れています。

主な事業内容

海底の資源掘削

日本海洋掘削は、海底に埋蔵されている資源を探し出し、効果的に掘削することを主な事業としています。これには、試掘作業や生産井を掘削するなど、多岐にわたる業務が含まれます。これらのプロジェクトは、日本国内だけでなく国際的にも展開されており、さまざまな地域での掘削サービスを提供しています。

掘削装置の提供

当社は、掘削活動を支持するための最新鋭の掘削装置（リグ）の提供にも取り組んでいます。これにより、効率的かつ安全な掘削作業を実現し、顧客のニーズに応じた高品質なサービスを提供しています。

地球深部探査船「ちきゅう」の運用

当社は、「ちきゅう」という名の地球深部探査船を運用しており、これを通じて様々な科学的探査や資源開発に寄与しています。この船は、深海においても高精度な掘削を行うことができ、研究機関や大学との共同プロジェクトにも参加しています。

設立と沿革

日本海洋掘削株式会社は、1968年に東京都港区虎ノ門で設立されました。設立当初から、海外における石油や天然ガスの探査・開発を主な事業目的として掲げており、順調に成長を遂げてきました。

2009年には東京証券取引所の一部に上場し、さらなる発展を祝いました。しかし、2018年には経営の困難から会社更生手続きを申し立てるという厳しい状況に直面しました。このため、同年7月には上場廃止となり、会社更生手続きが開始されました。その後、2019年に会社更生計画が認可され、2022年には手続きが終結しました。

2023年4月には、株式譲渡によりJX石油開発の完全子会社となり、今後の事業展開にも期待が寄せられています。

主要事業所

本社は東京都台東区に位置し、国内外に数か所の事業所を展開しています。海外においても新たな拠点を設け、グローバルに事業を展開しています。これにより、多様な市場での需要に応えることが可能になり、技術力の向上にも寄与しています。

特に、地球深部探査船「ちきゅう」の運用を通じて、学術協力や最新技術の研究が進められています。これにより、深海探査と資源開発の可能性を広げ、持続可能な開発の実現に貢献する事業を展開しています。

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