日鉄鋼板SGLスタジアム尼崎

日鉄鋼板SGLスタジアム尼崎の切り開かれる未来

日鉄鋼板SGLスタジアム尼崎は、阪神タイガースのプロ野球二軍が2025年シーズンから利用する専用球場です。兵庫県尼崎市内に建設中であり、その目標は、親会社である阪神電気鉄道が運営する「ゼロカーボンベースボールパーク」の一環として位置づけられています。このスタジアムは2025年2月の開場を予定しており、地域密着型の新たなスポーツ拠点となることでしょう。

建設に至る経緯

日鉄鋼板SGLスタジアムの計画は、地域の防災対策にも寄与しています。旧小田南公園は日本初の防災公園として1983年に開園しましたが、津波による浸水への備えとして、スタジアムの建設に際して地盤を平均40センチメートルかさ上げしました。阪神電鉄は、施設の完成後、尼崎市へ寄付することを条件に40年の営業権を得ており、地域との良好な関係を築くことを目指しています。

施設とデザイン

このスタジアムは、阪神甲子園球場と同様の規格を重視しており、グラウンドのサイズや方位、さらには内外野の土質なども再現されています。グラウンドには黒土が使用され、外野には天然芝が敷かれます。また、LED照明を採用したことで、視認性や電力効率の向上が図られています。スタンドも観客のために工夫されており、最大で4,400席を収容可能です。常設の座席が3,600席に加え、立見席として800人の追加収容が可能なスペースも設けられています。

デザインにおいては、阪神タイガースのファンが多く収容できるよう一塁側のスタンドが広区に配置されています。設計を担当した佐藤行彦氏によると、この配慮により、観客がより良い観戦体験を得られるよう工夫されています。

施設内のショップとアクセス

球場には「タイガースショップ」が設けられ、阪神タイガースの公式グッズや新たな製品もラインアップされる予定です。このショップはスタンド1階に設置され、2階には売店も設置されます。来場者だけでなく、公園利用者も立ち寄ることができるよう、出入口が外側に設けられる設計となっています。

また、スタジアムには大物駅（阪神本線・阪神なんば線）が最寄り駅であり、駅からは徒歩5分の距離です。ただし、周辺の高架橋に挟まれているため、スタンドの高さは調整されています。防球ネットは最大で55メートルに達し、電気設備は浸水防止も考慮し2階に設置されています。

歴史と役割

阪神タイガースは長年にわたり、尼崎市内の浜田球場を二軍の本拠地として使用してきましたが、1994年にその役割を終えた後、鳴尾浜球場に移転しました。しかし、鳴尾浜球場はその老朽化が進み、改修や改築の必要に迫られています。そのため、新たに計画された日鉄鋼板SGLスタジアムは、親しみやすい二軍の本拠地として期待されているのです。

まとめ

日鉄鋼板SGLスタジアム尼崎は、最新の設備と魅力あふれるデザインで、阪神タイガースの二軍の新たな拠点としての役割を果たします。地元の防災や地域振興に貢献しながら、ファンに愛される場所として発展していくことでしょう。

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