月長石

月長石（ムーンストーン）

月長石は、その美しい外見から宝石として高く評価される鉱物です。国際的にはムーンストーンとして知られ、主に長石類に属します。特にサニディンやアノーソクレースとして分類されるこの鉱物は、宝石市場でも人気があります。

産地と採掘

月長石の主要な産地はインド、スリランカ、ミャンマーです。これらの地域から採取される月長石は、美しい光沢と透明感を持っていることで知られています。また、日本でも木崎湖や人喰谷といった場所で流紋岩を母岩とした月長石が採れます。これらの地域からの石は特に人気が高いです。

名称の由来

月長石という名称の由来は、透明度の高い長石類にカボションカットを施した際に浮かび上がる青色や白色の光沢が、月光を連想させることから来ています。この美しい光の現象を「シラー効果」と呼び、その中でも特に青色のものを「ブルームーンストーン」と称することがあります。最初はスリランカで見つかる淡い青色のムーンストーンがこの名前で知られていましたが、後にインドのものも含まれるようになりました。

特殊なタイプ

スリランカで産出される美しい青色のシラーを持つムーンストーンは、「ロイヤルブルームーンストーン」として特別扱いされます。また、オーストリアのアデュラー山脈で得られる月長石は、透明感が高く美しい青色の光を放つため、「アデュラリアンムーンストーン」とも呼ばれています。

古代からの信仰

古代より、ムーンストーンはさまざまな神秘的な力を持つと信じられてきました。悪霊を祓い、予知能力を高める効果があるとされ、また、ストレスをやわらげ、愛をもたらす石と考えられています。これらの特性から、ムーンストーンは特に愛情や感情面でのサポートを求める人々に重宝されています。

混同される鉱物

月長石は、ペリステライト（曹長石の変種）やラブラドライトと混同されることがあります。特に、ホワイトラブラドライトが「レインボームーンストーン」として流通していることもありますが、ラブラドライトはプラジオクレースに分類され、月長石とは異なる鉱物です。

参考文献

• - 松原聰『日本の鉱物』学習研究社〈フィールドベスト図鑑〉、2003年。ISBN 4-05-402013-5。

関連項目

• - 宝石
• - 宝石の一覧
• - 鉱物の一覧
• - 鉱物 - ケイ酸塩鉱物 - 長石 - アルカリ長石

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