木村進

木村進 - 日本のお笑い界の重鎮

木村進（きむら すすむ、1950年7月29日 - 2019年5月19日）は、日本の喜劇役者およびお笑い芸人である。福岡県福岡市出身で、木村は特に吉本新喜劇でその名を馳せた。彼は若干23歳で座長に就任し、その後も多様なボケを披露し、また二枚目の役もこなす芸達者として知られた。

来歴と活動

木村は芸人の家庭に育った。祖父は初代博多淡海、父は2代目博多淡海で、彼の母や妹も芸人であり、演劇の環境に囲まれて育った。木村は高校を中退し、16歳のときに淡海劇団に入門し、「博多小淡海」と名乗るが、父親の影に隠れたプレッシャーに苦しみ、19歳で吉本興業に転籍した。

吉本新喜劇では、彼のユーモアと才能が際立ち、名実ともに人気者となった。しかし、1988年に脳内出血で倒れ、左半身に重い障害を負ったことで、座長及び吉本興業のメンバーを退団することとなった。彼は、その後「木村進劇団」を立ち上げ、障害者施設への慰問活動を中心に活動を続けた。

芸風とスタイル

木村進は、演じる役柄やギャグにおいて独特のスタイルを持っていた。特におばあさん役を演じる時に見せる独特の笑い声「イーッヒッヒッヒッヒッ…」や、飛び越える仕草をする「おや、こんなところに水たまりが…」といったネタで知られ、多くのファンに愛された。彼のギャグは、観客とのインタラクションを大切にし、奔放なキャラクターで観客を魅了していた。

復帰と晩年

1999年、間寛平によるサポートを受けていくつかの舞台にゲスト出演。この時期、木村は電動車椅子を用いて登場し、再びお茶の間に姿を現した。その後も間との共演が多く、障害者の役を演じる姿がしばしば見られた。

残念ながら、晩年は体の健康が思わしくなく、骨折の影響で長期的な休業を余儀なくされてしまった。彼は、大阪で「ホステル淡海」を経営していた妹の支えを受け生活していたが、その後の健康状態は徐々に悪化していった。

2019年5月19日、木村は腎不全のため68歳でこの世を去った。彼の死は、長い間共にステージを共演した仲間たちやファンにとって大きな衝撃であった。葬儀には多くの芸人が参列し、彼の功績を讃えた。

後世への影響

木村進はお笑い界に多くの影響を与え、特にそのユーモアは後続の芸人たちにも受け継がれている。彼のギャグやスタイルは、ただの笑いを超えて、観客との感動的なつながりを生むものであった。彼の存在は今もなお、多くの人々の記憶に刻まれている。

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