杉村英孝

杉村英孝のプロフィール

杉村 英孝（すぎむら ひでたか、1982年3月1日生まれ）は、日本のボッチャ選手であり、特にBC2クラスで活躍しています。現在、静岡ボッチャ協会に所属し、「BLACK × WHITE」というチームに所属しています。また、伊豆介護センターで働いています。彼は2021年の東京パラリンピックボッチャ個人戦で金メダルを獲得するという驚異的な成果を残しました。

経歴

杉村は静岡県伊東市で生まれました。先天性の脳性麻痺を抱えて育った彼は、小学校から高校まで静岡県立中央養護学校に通い、学生時代には車いすサッカーに取り組んでいました。しかし、彼の人生を変えるきっかけは、高校3年生の時に担任の教師が見せてくれたボッチャのビデオでした。この出会いが彼をボッチャの世界へと導いたのです。

彼は卒業後、静岡市内で初めて開催されたボッチャの地方大会に出場し、団体戦で3位を獲得しました。その後、2009年には日本ボッチャ選手権大会で3位、2010年にはBOCCIA JAPAN CUPでも3位を収め、同年の日本ボッチャ協会の強化指定選手に選ばれました。

その後、彼は国際舞台でも活躍を見せます。2010アジアパラ競技大会では最高5位を記録し、2011年のBoccia World Cupでは団体戦で準優勝を果たし、これは日本チームによる初の銀メダル獲得でした。2012年ロンドンパラリンピックでは団体戦の主将としてチームを牽引し、日本のボッチャチームとして初めてのパラリンピック入賞を果たしました。

続く栄光と成績

2013年以降、杉村はボッチャ選手権大会での連続優勝や国際大会でのメダル獲得を重ねました。特に2015年にはポズナンで行われたBoccia World Openで団体戦にて優勝し、国際戦での初金メダルを獲得。2016年には北京で行われたボッチャ世界選手権大会で3位になり、個人戦でのメダルも手にします。

リオデジャネイロパラリンピックではミックス団体で準優勝し、見事メダルを獲得。この成果により、杉村は国際的なボッチャ選手としての評価を高めていきました。2018年のアジア・オセアニア地区オープンでは個人戦と団体戦両方で優勝し続く成果を収めています。

東京パラリンピックでの輝き

2021年の東京パラリンピックでは、杉村は素晴らしいパフォーマンスを見せました。個人戦では予選リーグを3連勝で突破し、準々決勝や準決勝でも勝利。決勝戦ではワッチャラポン・ウォンサを5-0で破り、日本選手として初の金メダルを獲得しました。この偉業により、彼は紫綬褒章を受賞し、その卓越した技術は「スギムライジング」としても知られるようになり、流行語大賞にも選出されました。

現在と将来

現在、杉村は世界ランキング2位に位置し、ボッチャのさらなる普及と発展に寄与しています。また、静岡県伊東市の伊豆介護センターで働きながら、地域のボッチャ協会とも連携し、月に一度は静岡市で仲間たちと練習を続けています。彼の情熱や努力は、他の選手にとっても大きな励みとなっていることでしょう。

東京パラリンピックでの業績に敬意を表し、2022年には伊東市のJR伊東駅前に記念のゴールドポストも設置されました。杉村英孝の今後の活躍がますます楽しみです。

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