村田諒太

村田 諒太

村田 諒太（むらた りょうた、1986年1月12日生まれ）は、日本の元プロボクサーであり、奈良県奈良市出身です。彼はロンドンオリンピックのミドル級で金メダルを獲得し、元WBA世界ミドル級スーパー王者という栄誉を持つ選手です。村田は、両親が公務員である家庭の中で育ち、3人兄弟の末っ子として成長しました。村田にとってのボクシングとの出会いは、学校の担任の教師との会話から始まりました。そこでの「何かやりたいことはないんか？」という問いに、彼は「ボクシングやったら、やるわ」と答えたことが彼のボクシング人生の第一歩になりました。

学生時代とは

村田は5歳から水泳を始め、その後は奈良市立伏見中学校で陸上部に所属しました。1500メートル走で市大会4位の成績を残したものの、なかなか続かなかったようです。家庭環境の影響で、彼は街中で喧嘩をするなど荒れた時期もありましたが、それがボクシングに出会う理由となりました。奈良工業高等学校のボクシング部に通い始めたものの、練習は厳しく、最初の2週間で辞めた経験もありました。しかし、その後再びボクシングに顔を出し、中学校3年生からは大阪の進光ボクシングジムでトレーニングを積むことになりました。

その後、南京都高等学校に進学した村田は、高校2年時に選抜、総体、国体の高校3冠を達成し、さらに3年時でも高校5冠を目指したものの、国体出場は逃してしまいました。

アマチュアキャリアとオリンピック

村田は東洋大学経営学部に進学後、全日本選手権で初優勝を果たしました。その翌年にはキングスカップで銀メダルを獲得し、アジア選手権でも銅メダルを手にしました。しかし、国際的な舞台ではなかなか勝ち進めず、2008年には北京オリンピック出場権を逃して引退を決意しました。その後、東洋大学の職員として後進の指導に携わりますが、2009年に再び現役復帰を果たし、全日本選手権で3連覇を達成しました。

そして、2012年のロンドンオリンピックにミドル級で出場した村田は、金メダルを獲得し、日本人ボクサーとして初のオリンピック金メダリストとプロ世界チャンピオンの両方を成し遂げた選手となりました。村田のオリンピック決勝戦では、ブラジルのエスキバ・ファルカンを相手に接戦を制し、歴史的快挙を達成しました。

プロボクサーとしての活躍

オリンピック後、村田はプロ転向を決意しました。2013年に三迫ジムに所属し、プロデビューを果たしました。初戦でTKO勝ちを収め、その後も順調に勝ちを重ねました。WBA世界ミドル級レギュラー王者決定戦では初黒星を喫しましたが、その後の再戦で勝利し、王座を獲得しました。

引退とその後

引退の意向を示した村田は、2023年に正式に引退を発表しました。彼はアマチュア時代からプロ時代にかけて、数々のタイトルを維持し、多くのファンに支持されてきました。村田の人生とボクシングキャリアは、日本のスポーツ界において非常に多くの影響を与えた存在であり、その功績は今後も語り継がれることでしょう。

戦績

村田のアマチュア戦績は138戦119勝（89KO）、プロ戦績は19戦16勝（13KO）3敗です。彼の人生と挑戦は、多くの人々に希望と勇気を与えています。

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