東京国立博物館

東京国立博物館の概要

東京国立博物館は、東京都台東区の上野恩賜公園内に位置し、独立行政法人国立文化財機構が運営する日本の国立博物館です。日本と東洋の文化財を収集し、保管、展示、調査研究を行っています。1872年に創設され、日本で最も古く、かつ最大の博物館として知られており、現在は本館、表慶館、東洋館、平成館および法隆寺宝物館を含む5つの展示館が完備されています。

収蔵品と文化財

2023年のデータによると、同博物館の収蔵品は約12万件で、ここには国宝89件、重要文化財649件を含んでいます。特に美術・工芸品に関しては、国宝の約10%と重要文化財の約6%が収蔵されています。また、展示されている文化財は約3,000件で、展示は4週間から8週間ごとに更新されるため、訪問するたびに新しい発見があります。2020年度の展示替え件数は5,041件、展示総件数は9,048件に達しています。

博物館の歴史

東京国立博物館のROOTは1872年3月10日に開催された「湯島聖堂博覧会」にさかのぼります。この博覧会は、文部省博物局が主催しており、入場者数は15万人にのぼりました。1873年には、同博覧会の業務が「博覧会事務局」に移行し、翌年には内山下町に移転しました。その後、1881年に上野公園に新しい博物館が設立されました。

1889年には「帝国博物館」に改称され、さらには1900年に「帝室博物館」となります。その後の歴史では、1947年に新憲法の施行に伴い「国立博物館」と改名され、1952年に現在の名称「東京国立博物館」へと変わりました。この名称変更は、国民のための博物館としての姿勢を反映しています。

近現代の展開

戦後、東京国立博物館は多くの特別展や特集陳列を実施し、1965年のツタンカーメン展や1974年のモナ・リザ展などは大きな話題を呼びました。近年では新しい展示館の設立や収蔵品の増加により、多様な文化財が紹介されています。特に平成館や東洋館が新たに設立され、これにより日本の美術と東洋の美術がそれぞれ専門的に展示されるようになりました。

施設の構成

東京国立博物館は、文化財を展示するための多くの施設を有しています。例えば、

• - 本館: 日本の美術作品を中心に展示している。
• - 表慶館: 主に美術工芸品の展示に使用される。ミュージアムとして機能しており、企画展が行われている。
• - 東洋館: 中国や東南アジアなどの多様な美術品が展示されている。
• - 法隆寺宝物館: 法隆寺からの献納品を保存展示している。
• - 平成館: 考古資料や特別展を行うためのスペースがある。

著名な文化財としては、国宝や重要文化財があり、これらは日本の歴史を語る上で極めて重要です。

アクセスと訪問情報

東京国立博物館へのアクセスは非常に便利で、JR上野駅公園口から徒歩10分、東京メトロ銀座線・日比谷線からも徒歩圏内です。開館時間は9時30分から17時までで、金曜日と土曜日は21時まで開館しています。また、毎週月曜日や年末年始は休館です。入館する際は、初めて訪れる方は特別展と常設展の違いを理解することが重要です。

まとめ

東京国立博物館は、悠久の歴史を持つ文化財の宝庫であり、その収蔵品からは日本と東洋の文化を深く理解できる貴重な場所です。幅広い展示と新しい企画展により、訪問者は常に新鮮な体験を得ることができます。

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