東京都埋蔵文化財センター

東京都埋蔵文化財センター

東京都埋蔵文化財センターは、東京都多摩市落合に位置し、都内の埋蔵文化財の調査、研究、保存、そして展示を行っています。1980年に設立され、その後1985年には多摩ニュータウンで出土した土器や石器を収蔵するための専用施設が建てられました。このセンターは、埋蔵文化財の重要性を広く知ってもらうため、さまざまな体験や講座を通じて、地域文化の理解を深める役割を担っています。

概要

このセンターは、多摩ニュータウンの遺跡を中心に、縄文時代から近世にかけての貴重な遺物を展示しています。展示スペースには、「展示ホール」と呼ばれる場所があり、ここでは常設展示とシーズンごとの企画展示が行われています。特に、縄文時代に作られた土器やアクセサリーの生産技術を体験できる教室も提供されており、家族連れや学校の課外活動としても利用されています。

公益財団法人東京都スポーツ文化事業団が管理を担当していましたが、2023年4月からは公益財団法人東京学校支援機構TEPROに管理が移行しました。これにより、今後の運営方針やイベントの企画なども変わることが期待されています。

展示ホール

展示ホールでは、旧石器時代からの貴重な遺物を展示しています。具体的には、多摩ニュータウン周辺では縄文時代に多くの人々が定住していたため、縄文土器や石器、そして土偶といった遺物が豊富に見つかっています。また、展示の一部では実際に出土した縄文土器に触れることもでき、来場者は歴史をより身近に感じることができます。

企画展示は毎年異なるテーマが設定され、毎年3月に展示内容が更新されるため、訪れるたびに新たな発見があります。特に、弥生時代や古墳時代の遺物も展示されており、日本の歴史的な流れを理解するのに最適な場所です。さらに、速報展示コーナーやビデオ鑑賞コーナーも設けられており、最近の発掘調査の成果を学ぶことができます。

遺跡庭園

センターには「縄文の村」という名の遺跡庭園が併設されており、実際に縄文時代の竪穴建物やその風景を復元しています。この庭園は、東京都指定史跡として保存されている多摩ニュータウンの遺跡を基に整備されており、訪れる人々は当時の生活空間を体感できます。庭園内には約50種類の樹木が植栽されており、縄文時代の自然景観を再現しています。

復元された竪穴建物には実際に入ることができ、当時の生活風景を感じるための火焚きなどの体験イベントも定期的に開催されています。これにより、利用者は歴史に対する理解を深めながら、学びの場を満喫することができます。

施設概要

東京都埋蔵文化財センターは、東京都多摩市落合1丁目14番2に位置し、アクセスも良好です。最寄り駅は京王多摩センター駅や小田急多摩センター駅から徒歩5分、多摩都市モノレールの多摩センター駅からも徒歩8分で着きます。開館時間は9:00から17:00までで、冬季（11月から3月）には遺跡庭園が16:30まで開いています。入館は無料で、年末年始の休館や展示替えによる臨時休館日があるため、来館前に確認するのが良いでしょう。

このセンターは、埋蔵文化財の重要性を再認識し、地域文化を次世代に継承するための重要な拠点となっています。

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