東京都市大学付属小学校

東京都市大学付属小学校

東京都市大学付属小学校（とうきょうとしだいがくふぞくしょうがっこう）は、東京都世田谷区成城に位置する私立小学校です。学校法人五島育英会によって運営されており、東急グループに属する学校の一つです。東京都市大学の附属校として、幼稚園から大学まで連携する一貫教育システムの一翼を担っています。

本校は、1955年（昭和30年）に東横学園小学校としてその歩みを始めました。翌1956年には世田谷区用賀に校舎を開設し、教育活動を開始。その後、1963年（昭和38年）には現在の所在地である成城へ新校舎と共に移転しました。時代と共に教育環境を整備し、1965年にはスクールバスの運行を開始、1977年には特別教室や管理棟が完成するなど、施設の拡充を進めてきました。教育面では、1984年にコンピュータ学習を導入し、1988年には5・6年生の算数で習熟度別の学習を開始するなど、先進的な取り組みをいち早く取り入れています。1996年には全教室に空調設備が設置され、1997年からは隔週学校5日制が導入されました。そして、2009年（平成21年）、母体である大学の名称変更に伴い、本校も東京都市大学付属小学校へと改称し、同時に新しい校舎が竣工しました。

創立者である五島慶太氏の教育理念を礎とする建学の精神は、本校の教育活動の根幹をなしています。「健康で生命力の旺盛な体を作る。謙虚で清楚な風格を養う。科学的・計数的に物事を判断処理できる能力を培う。生命哀惜の風を養う。」というこの精神に基づき、子どもたちの健やかな成長と豊かな人間性、そして現代社会で求められる思考力と判断力を育成することを目指しています。一貫教育の推進に加え、国際理解教育にも力を入れており、グローバルな視野を持つ児童の育成にも取り組んでいます。

教育の実践においては、最新のICT機器を活用しており、授業には電子黒板が導入されています。特に算数の授業では、5年生と6年生を対象に、学力に応じた4つのクラス編成による習熟度別指導を行い、一人ひとりにきめ細やかな学習機会を提供しています。また、低学年では「体験」という独自の教科を設け、牛乳パックを使った船づくりやタマネギの絞り染めなど、ものづくりや自然との触れ合いを通じた学びを重視しています。4年生では月に一度、「食育」の授業が行われており、2023年からはセルリアンタワー東急ホテルの総料理長である福田順彦氏を講師として招くなど、専門家の知見を取り入れた実践的な学びを展開しています。

年間を通して様々な学校行事が行われ、児童たちの多様な体験を促しています。4月には入学式と高学年の京都・奈良への修学旅行が実施され、5月には全校児童が参加する運動会が開催されます。夏休み期間には5年生の臨海学校があり、9月には1年生から4年生が参加する林間学校が行われます。秋には音楽発表会（10月または11月）で日頃の音楽活動の成果を披露し、新年の始まりには競書会で書の腕を競います。冬には6年生がスキー教室（合宿）でスキーを学び、3月には卒業式で6年間の小学校生活を締めくくります。

クラブ活動は、4年生以上の児童を対象に毎週水曜日の6時間目に行われています。吹奏楽やドッジボールなど、様々な分野のクラブがあり、児童は興味のある活動に取り組むことができます。

本校は文化活動や芸術活動においても高い評価を受けています。全国学校合奏コンクールでは、2000年（平成12年）に小学校の部で全国最優秀賞を受賞するなど、音楽分野で優れた成績を収めています。また、書道分野においても、全国少年新春毛筆書道展や明治神宮全国少年新春書道展で複数回にわたり団体賞を受賞するなど、書道教育にも力を入れています。

交通アクセスとしては、小田急小田原線成城学園前駅から徒歩約10分、または路線バスを利用することができます。路線バスの場合、小田急バスや東急バスの「東京都市大付属小学校前」停留所が最寄りとなります。

本校からは、チャイドルグループの小夏・ひとみ・レイナ氏、俳優の布川隼汰氏、元独立リーグ野球選手の三吉央起氏など、様々な分野で活躍する卒業生を輩出しています。

系列校には、東京都市大学をはじめ、東京都市大学付属中学校・高等学校、東京都市大学等々力中学校・高等学校、東京都市大学塩尻高等学校、東京都市大学二子幼稚園があります。

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