東春信用金庫

東春信用金庫について

東春信用金庫（とうしゅんしんようきんこ）は、愛知県小牧市に本店を持つ信用金庫で、略称は「とうしゅん」として広く知られています。この金融機関は地域に密着し、地元住民や企業向けに様々な金融サービスを提供しています。

概要と営業地区

2018年度の決算によると、東春信用金庫の自己資本比率は10.21％となっており、健全な経営状況が保たれています。営業地域においては、特に小牧市を中心に広範なサービスを展開しており、地域経済に寄与する存在としての役割を果たしています。

沿革

この信用金庫は1952年3月に設立され、最初は東春日井郡小牧町（現在の小牧市）に東春信用組合として発足しました。営業開始は同年の6月であり、わずか数年で成長を続けてきました。1959年には現在の本店所在地に移転し、1962年には大名古屋信用組合を吸収合併し、営業地域を名古屋市内全域にまで拡大しました。

1972年には信用金庫への転換を果たし、正式に東春信用金庫へと改組されました。このように、順調な成長過程を踏んできたのです。

市有地売買とその問題

しかし、信用金庫の運営には問題も付きまといます。2013年に小牧市から小牧駅前の土地を購入し、本店営業部を有するビルを建設しましたが、この土地購入に関しては数々の疑問が残されています。特に、土地の売却価格が不当に低かったとして、市民からの訴えがありました。

2015年には、市有地売却の適正性について住民監査請求がなされましたが、監査委員からは時期的な問題で訴えが拒否されました。これは地方自治法によるもので、監査請求の期限が1年と定められているためです。その後、住民訴訟が起こされましたが、ここでも時効を理由に却下される結果となりました。

この問題において指摘される点は、市有地売却当時に山下市長が役員を務める会社との関連性です。市場での適正価格とはかけ離れた金額で取引されたとの批判がある中、山下市長は手続きの正当性を主張しています。この件は、地元行政への信頼を損なう一因として、地域社会に大きな波紋を広げています。

文化活動と現在のバランス

東春信用金庫は、地域の様々な文化活動にも力を入れています。特に、地元住民向けの「とうしゅんギャラリー」では住民の作品展示会を開催し、地域のアーティストやクリエイターを支援しています。また、愛知県内では信用組合から変革した信用金庫としては新しい存在でもあり、地域密着型の金融サービスを追求し続けています。

結語

経営における課題はあるものの、地域に根ざした信用金庫としての信用を築く努力は続いています。今後も、地域経済の発展に寄与できるよう、一層の努力を重ねていくことが期待されます。

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