松井颯

松井 颯（まつい はやて）のプロフィールと経歴

松井颯選手は、2000年9月14日に東京都清瀬市で生まれたプロ野球選手で、現在は読売ジャイアンツに所属する右投げの投手です。彼は幼少期から野球に親しみ、清瀬市立清瀬第四小学校の2年生から野塩ファイターズでプレーを始めました。その後、清瀬市立清瀬第四中学校では硬式野球の清瀬ポニーに所属し、さらに野球技術を磨きました。

高校では、埼玉県の花咲徳栄高等学校に進学しました。彼は3年生の夏季にはエースで4番打者の野村佑希選手の控えとして第100回全国高校野球選手権に出場します。この大会で、横浜高校との試合では試合の後半に登板し、強力な横浜打線を三者凡退に抑える素晴らしいパフォーマンスを舞台に見せましたが、チームは惜しくも敗れてしまいました。

高校卒業後は明星大学の理工学部に進学し、物理学を専攻しました。大学においては4年間、2部リーグでプレーし続け、彼の能力は急成長を遂げました。特に、在学中には球速をおよそ13km/h伸ばし、リーグ戦では防御率0.97という見事な成績を収めました。

プロ入りと巨人時代

松井選手は2022年10月20日に行われたプロ野球ドラフトで、読売ジャイアンツから育成ドラフトの1巡目で指名を受けます。彼は11月16日に仮契約を結び、背番号021を与えられました。プロ野球の世界に入った彼は、2023年のシーズンを迎え、5月中旬までにイースタン・リーグで7試合に登板し、2勝1敗、防御率2.01という素晴らしい成績を収めました。その結果、5月14日に支配下登録され、背番号は93に変更となりました。

プロ初登板の機会は、5月21日の中日ドラゴンズ戦で訪れました。この試合では5回を2安打無失点に抑え、育成入団ルーキーとしてはNPB史上2人目、セ・リーグ初、そして巨人史上初の勝利を飾りました。しかし、6月4日の試合での同期生・野村との対決では、3回で5失点を喫し初黒星を経験し、一時は二軍に降格となりました。

シーズン終了後には、二軍でほかの選手と競い合い、最終的には16試合で8勝2敗、防御率2.04という結果を残しました。また、11月18日には契約更改により年俸も240万円アップし、660万円となりました。

2024年シーズンは開幕一軍入りを果たし、早速阪神タイガースとの試合でシーズン初登板を果たしますが、数回の投球の中では課題も顕在化しました。彼は今後のシーズンに向けて期待される選手の一人です。

投球スタイルと人柄

松井選手の投球スタイルは特徴的で、スリークォーターの角度から投げる二段モーションがポイントです。彼の持ち味は150km/hを超える直球と、切れ味抜群のスライダー、そして落差のあるシンカーです。特に今後は15km/hの球速差をつけたシンカーの投げ分けに取り組む意向を表しています。評価も高く、高校野球ドットコムの河嶋宗一氏からは「なぜ本指名とならなかったのかと思わせるぐらいだ」というコメントが寄せられています。彼の目標として挙げるのは、同じく育成選手出身の千賀滉大選手です。

また、学業面では物理学を専攻し、卒業論文のテーマには「硬式球の流体力学」を選びました。スポーツだけでなく学問でもその才能を発揮している松井選手は、今後のさらなる成長が期待されています。

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