松宮孝明

松宮孝明について

松宮孝明（まつみや たかあき、1958年3月11日生まれ）は、日本の著名な法学者であり、現在は立命館大学法務研究科教授として活躍しています。専門は刑法であり、博士（法学）を取得しています。学界では日本刑法学会の理事としても知られ、法律分野における多くの研究と活動を行っています。彼の出身地は滋賀県です。

来歴

松宮氏の学歴は、1976年に滋賀県立虎姫高等学校を卒業した後、1980年に京都大学法学部を卒業しました。その後、1982年には京都大学大学院法学研究科の修士課程を修了し、1985年に同博士課程の単位取得満期退学となりました。京都大学法学部の助手を経て、南山大学法学部で専任講師となり、1990年からは立命館大学法学部助教授として勤務。1995年には同法学部の教授に昇任し、2004年には大学院法務研究科の教授として教育を続けています。また、2005年には中国人民大学法学院から名誉教授の称号を受け、国際的にも評価される存在となりました。彼の博士号は立命館大学において授与され、学位論文は「過失犯論の現代的課題」というテーマで執筆されています。

学問的背景と影響

松宮氏は大学院で中森喜彦に師事し、中山研一が開催した刑法読書会に参加することで、さまざまな学説を学ぶ機会を得ました。特に過失犯論に関する研究をスタートさせ、著作には『刑事過失論の研究』（1989年）、『過失犯論の現代的課題』（2004年）があります。また、1997年には『レヴィジオン刑法1 共犯論』を共同編集し、この著作は共犯論の重要な文献とされています。

松宮氏は、さまざまな刑法学説の影響を受け、自身の理論を展開してきました。彼の学問の初期には、佐伯千仭説と中山説の影響が大きかったものの、ボン大学留学中に師事したギュンター・ヤコブスからの影響を受け、規範的観点を重視する独自の視点を確立しました。このような背景から、彼は多様な法理論に対する理解を深めており、特にドイツ刑法に多くの言及をしています。

違法一元論と社会的活動

松宮氏は違法一元論の代表的な論者とされ、法秩序の統一性を強調しています。彼の考えでは、憲法、刑法、民法などさまざまな法分野が矛盾なく解釈されるべきであるとの信念を持っています。この視点は、彼の教育や研究を通じて多くの法学徒に影響を与えています。

近年では、刑事訴訟法の分野にも関心を示している松宮氏。2020年には日本学術会議の新会員候補として推薦されましたが、内閣総理大臣からの任命を拒否されたことが報じられ、社会的な議論を呼びました。さらに、弁護士でありお笑い芸人のこたけ正義感は彼の教え子であり、松宮氏の名前を引用したネタも披露されています。

著作

松宮氏は数多くの著書を残しており、代表作には以下のようなものがあります。

• - 単著著書:

- 『刑事過失論の研究』（成文堂、1989年、補正版2004年）
- 『刑事立法と犯罪体系』（成文堂、2003年）
- 『過失犯論の現代的課題』（成文堂、2004年）

• - 共著・編著:

- 『レヴィジオン刑法1 共犯論』（成文堂、1997年）
- 『ハイブリッド刑法総論』（法律文化社、2009年、第2版2015年）

彼の研究は、法学における新たな視点を提供し続けており、今後の活動にも期待が寄せられています。

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