松本朗

松本 朗

松本 朗（まつもと あきら）は、1958年に東京都に生まれた、日本の著名な経済学者です。現在は立命館大学経済学部の教授を務め、専門分野である金融経済を中心に、幅広い研究と教育活動を展開しています。研究者仲間や教え子からは「朗くん」や「朗100%」といった愛称で親しまれています。

略歴

松本教授の学究生活は、國學院大學から始まりました。1981年に同大学の経済学部を卒業し、さらに研鑽を積むため大学院に進学します。1989年には國學院大學大学院経済学研究科の博士課程を単位取得の上退学しました。その後も研究を続け、2002年には「円高・円安とバブル経済の研究」と題する論文により、母校である國學院大學から博士（経済学）の学位を授与されています。

研究者としてのキャリアは、愛媛大学での教授職を経て、2005年に立命館大学経済学部の教授に就任したことで、新たな展開を見せます。立命館大学では、教育・研究活動にとどまらず、大学運営においても重要な役割を担いました。2015年2月からは、経済学部の学部長を務めると同時に、大学の理事としてもその手腕を発揮しました。

学会活動

松本教授は、研究活動と並行して、様々な経済学関連の学会活動にも積極的に参加し、その発展に貢献しています。過去には季刊経済理論の編集委員（2005年6月〜2007年6月）を務め、学術誌の質の向上に尽力しました。また、経済教育学会では2006年8月から幹事として、経済学教育の普及と充実に貢献しています。信用理論研究学会では2008年1月1日より理事を務め、この分野の研究推進に寄与しています。さらに、経済理論学会においても2013年4月から2015年3月まで幹事を務めるなど、幅広い学会で重要な役職を歴任し、日本の経済学界全体の活性化に貢献しています。

主要著作

松本教授の研究成果は、多くの著作として発表されており、金融経済分野におけるその貢献を知ることができます。

単著

『円高・円安とバブル経済の研究』（駿河台出版社, 2001年）
博士論文を基にしたもので、為替相場とバブル経済の関係性を深く分析しています。
『入門 金融経済―通貨と金融の基礎理論と制度―』（駿河台出版社, 2009年）
金融経済の基礎理論や制度について、入門者向けに分かりやすく解説した書籍です。

共著

『通貨危機の政治経済学』（日本経済評論社, 2000年）
通貨危機という現象を、経済学だけでなく政治学の視点も交えて考察しています。
SEEKING SHELTER ON THE PACIFIC RIM: Financial Globalization, Social Change, and the Housing Market (ME.Sharpe, 2002)
環太平洋地域の金融グローバル化、社会変化、住宅市場の関係性を英語で論じた国際的な共著です。
『ドル体制とグローバリゼーション』（駿河台出版社, 2008年）
基軸通貨であるドル体制が、グローバル化の進展とどのように関わっているかを探求しています。

共訳

E・ビクター・モーガン著『貨幣金融史』（慶應通信, 1989年／改訂増補版, 1992年）
貨幣や金融の歴史に関する重要な文献の翻訳を手がけました。
ウィリアム・ブレイク著『外国為替相場変動論――為替相場を規定する諸原理と通貨減価の状態についての諸考察』（駿河台出版社, 1992年）
為替相場の変動原理に関する古典的な著作を日本語に紹介しました。
バンク・マージャー・ウェーブ, ゲイリー・ディムスキ著『銀行合併の波――銀行統合の要因と社会的帰結』（日本経済評論社, 2004年）
現代の金融業界における銀行合併の動向とその影響について論じた書籍の翻訳に携わりました。

これらの著作や幅広い学会活動を通じて、松本朗教授は日本の金融経済学分野において重要な役割を果たし続けています。

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