桂雀々

桂雀々の人物像と独自の活動

桂雀々（かつら じゃくじゃく）は、1960年8月9日生まれの上方落語家であり、大阪府大阪市住吉区我孫子出身です。通称「けい じゃんじゃん」として親しまれ、本名は松本貢一（まつもとこういち）です。彼はラルテに所属し、私生活では妻と一女一男がいます。

幼少期からの経歴

雀々は、大阪市立第二工芸高等学校を中退し、過酷な家庭環境の中で育ちました。母親が蒸発し、父親も博打に溺れて借金に追われる日々が続きました。最終的に父親もいなくなり、雀々は近所の住民の助けを借りながら、アルバイトをしながら一人で生計を立てました。

1975年、中学校3年生の時、テレビ番組「ぎんざNOW!」の『素人コメディアン道場』に参加。ネタ「花より団子」での見事なパフォーマンスが評価され、チャンピオンに輝きました。この成功が、彼の芸能界入りの第一歩となりました。

桂枝雀への入門

1977年6月1日、桂枝雀に入門し、同年10月には名古屋雲竜ホールでの初舞台が実現します。初演目は「浮世根問」で、ここから彼の落語家としてのキャリアがスタートしました。後に「RG研進会」を立ち上げるなど、様々な活動を展開していきます。

テレビ・ラジオでの活躍

雀々は「ぎんざNOW!」の縁で浅井企画と契約し、TBSラジオ「コサキンDEワァオ!」に出演するなど、テレビでも非常に高い人気を誇ります。2007年には芸能生活30周年を迎え、シアターBRAVA!で「雀々十八番」を実施し、全公演が完売となりました。このイベントには著名なゲストも参加し、盛況を博しました。

地獄八景亡者戯と東京進出

2010年、雀々は「地獄八景亡者戯」をテーマにしたツアーを企画し、そのフィナーレには独自のスタイルで演じられた落語が話題を呼びました。2011年に東京へ活動の拠点を移し、長年所属した米朝事務所を離れる決断をしました。東京では、娘と生活しながら、新たな活動を展開中です。

2017年には芸歴40周年を迎え、東京国際フォーラムで特別公演を開催。明石家さんまや桑田佳祐といった著名人も共演し、大きな話題となりました。

趣味や私生活

雀々は学生時代から卓球部に所属しており、現在も卓球やゴルフなどを趣味としています。また、義兄弟にあたる桂ざこばとは、妻同士が姉妹であるため特別な繋がりがあります。彼はハンチング帽を好み、これは内弟子時代に働いていた工場の影響に起因しています。

受賞歴と影響

雀々は、1981年の「ABC漫才落語新人コンクール」で最優秀賞を受賞して以降、数々の賞に輝いています。受賞歴には「上方お笑い大賞」や「NHK新人演芸コンクール」などがあり、その実力は広く認められています。

メディアへの出演

テレビやラジオはもちろん、映画や舞台にも幅広く出演。特に、落語界での活動が評価されています。また、彼の自叙伝『必死のパッチ』は、自身の歩みを描いた著作で、特に家庭環境について語られています。

現在の活動

2022年現在も東京を拠点に、お江戸上野広小路亭の「しのばず寄席」に出演し続けており、落語芸術協会の活動にも参加しています。彼の多彩な人脈と独特な芸風は、上方落語の伝統を守りながらも新たな挑戦を続けています。

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