森ゆきえ

森ゆきえは、1979年4月24日に東京都で生まれた日本の漫画家です。女子美術大学芸術学部デザイン学科を卒業しています。血液型はB型。

概要

彼女の漫画家としてのキャリアは、高校2年生であった1996年にスタートしました。第61回S・B賞で佳作に選ばれた短編作品『めだかの学校』が、『りぼんオリジナル』誌に掲載されたことがデビューのきっかけです。この作品は後に『りぼん』本誌で連載化され、長期にわたって多くの読者に愛される代表作となりました。

活動の場は主に集英社の少女漫画誌で、『りぼん』や『マーガレット』などで作品を発表しています。他の漫画家とのコラボレーションにも積極的で、津山ちなみ氏との合作『めだSCORE』や、『マーガレット』誌上での櫻井リヤ氏との共同作品『カフェ☆スマ』などがあります。かつては「ゆきえ」名義で、人気ゲーム「ドラゴンクエスト」の4コマクラブにイラストや漫画を投稿していた経験も持っています。
漫画制作は、実の妹がアシスタントとして手伝っており、二人三脚で作品を生み出しています。

人物・エピソード

森ゆきえは、その作品やブログなどで披露されるユーモラスな日常や自身の失敗談でも知られています。特に、極度の料理下手は度々話題になります。例えば、イチゴ大福を作ろうとして「木工用ボンドにあんことイチゴをのせたような感じ」になってしまったり、調理実習でシュークリームを作ったらゴムのような歯ごたえになってしまったりといったエピソードは、彼女のブログなどで語られ、読者の笑いを誘っています。
また、方向音痴であることも本人によって語られています。デビューして間もない頃、集英社へ向かう際に最寄り駅の改札口を間違え、その後も案内を見ずに勘で進んだ結果、目的地の方向とは全く違う靖国神社にたどり着いてしまい、約束の時間に大幅に遅刻したという逸話は有名です。

血液型にまつわるユニークな話もあります。デビュー当初のプロフィールではAB型と記載されていましたが、これは当時自身の血液型を知らずに記入したものだったそうです。後に献血に行った際に初めてB型であることが判明しました。それまで周りからAB型だと間違えられることが多く、自身もAB型だと思い込んでいた時期があったといいます。献血の際には、一度に多くの血液を採取されすぎたためか、顔が真っ青になり、しばらく休憩が必要だったという経験も明かしています。漫画家の半澤香織氏と遊びに行った際にも献血に行こうとしたことがあります。

好きな食べ物はお好み焼きであり、東京都出身でありながら大阪府が好きだと公言しています。趣味の一つとして、改造したピンキーストリートのフィギュアをブログで公開するなど、多才な一面も持っています。

主な作品

デビュー作の『めだかの学校』は、『りぼん』での長期連載を経て単行本全6巻が刊行されました。2015年からは続編の『めだかの学校 2限目！』も連載されています。
その他の主な連載作品に『きょうのできごと』、『マーガレット』での『ブレイク・カフェ』や『みどりの山田君』があります。また、歴史解説者の堀江宏樹氏との共著として、『藩擬人化まんが 葵学園』や『女子のためのお江戸案内 ～恋とおしゃれと生き方と～』で漫画部分を担当しており、専門的な内容を分かりやすく描く手腕も発揮しています。
この他にも、複数のアンソロジー集や、イラストの技法に関する書籍にも作品やイラストを提供しており、活動の幅は多岐にわたります。単行本に収録されていない読み切りや短期連載作品も多数存在します。

彼女の描く、身近な出来事や個性豊かなキャラクターたちの日常を、温かい視点とユーモアを交えて描写するスタイルは、多くの読者から支持され続けています。自身の経験に基づいたエッセイ的な要素も、作品に深みと親近感を与えています。

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