楓駅

楓駅の歴史と概要

楓駅（かえでえき）は、かつて北海道夕張市に存在した日本国有鉄道（国鉄）の夕張線の駅で、長い歴史を持ちながらも最終的には廃駅となりました。本記事では、楓駅の設立から廃止に至るまでの歴史や、駅の構造、周辺の状況について詳しくお伝えします。

初代楓駅の歴史

※ 初代楓駅は1907年の開業に際して、夕張線の紅葉山（現在は新夕張）と楓の間に設置されました。当初は楓貨物取扱所としてスタートし、その2年後に旅客扱いを開始し、駅名も楓駅に改称されました。この頃から周囲の産業が発展し、特に1911年には三井鉱山専用線が開通し、多くの鉱物資源が運ばれるようになりました。

1920年代には、国鉄の手により楓駅が夕張線の一部として発展し、スイッチバック方式の駅として機能を強化。1962年には、駅舎が火災で焼失するも、新たに建てられた駅舎がその役割を果たしました。しかし、1967年には楓鉱の合理化により駅が移転。初代駅は廃止されました。

2代目楓駅の構造

新たに設置された2代目楓駅は、同年の1月に開業し、紅葉山寄りの本線上に移転されました。この駅は、板張りの単式ホーム1面1線の構造で、利用者にとって利便性を考慮された簡易型駅となっていました。駅舎はホームの南側、即ち川側に位置し、踏切を介して町の主要道路とつながっていました。

1981年、楓駅は無人駅となり、同年の7月には登川支線が廃線となったため、楓駅も廃止される運命にありました。駅跡地は徐々に様々な用途に転用され、往年の栄華を感じさせるものではなくなりました。

廃止後の駅跡

楓駅の廃止後、登川支線の軌道跡地の大部分は国道274号（三川国道）に利用されています。かつてのホームに連絡していた通路も国道への進入路に変わり、跡地の利用は再開発されていきました。また、現在の楓信号場は、旧登川支線の先1キロ程度に位置し、機能を変更された状態で存続しています。

周辺の状況

以前、楓駅周辺には北炭真谷地炭鉱の施設や炭鉱住宅が多く存在していました。しかし、時代の流れと共にその痕跡も少なくなり、現在では静かな地域となっています。また、近くには夕張鉄道の「楓生活館」停留所がかつて存在していましたが、2017年にバス路線が廃止されています。

おわりに

楓駅は、その歴史を通じて地域の交通の要所であり、多くの人々に利用されてきた駅でした。現在では廃駅となり静まり返っていますが、その地にはかつての活気が今も残っていることでしょう。駅の思い出を胸に秘めて、その跡地を訪れることに意義があるのかもしれません。

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