榎田大樹

榎田 大樹（えのきだ だいき）

榎田大樹は、1986年8月7日に鹿児島県曽於郡大崎町で生まれた元プロ野球選手で、左投左打の投手として知られる。プロ入り前は地元のソフトボールチームに所属し、その後中学校と高校では野球に専念。大学では福岡大学に進学し、投手として活躍していた。しかし、ドラフトでの指名は受けられず、東京ガスに入社し都市対抗野球に出場した。

プロ入りと阪神タイガース時代

2010年のNPBドラフトで阪神タイガースから1巡目で指名され、契約金1億円という好条件で入団。背番号は13。初登板は2011年4月16日で、銅メダリストの経歴を持つ彼は新人ながら開幕から活躍し、プロ初勝利や初セーブを記録。続く2012年も好調を維持し、NPBシーズンタイ記録の8試合連続ホールドを達成するも、左肘の故障に悩まされ、2013年から先発転向を試みた。

2014年には不調が続き、先発登板倒れが多くあったが、2015年、2016年には引き続き救援での登板を重ね、少しずつ調子を取り戻した。2017年には3試合に登板し、好成績を残すも、シーズンの大半を二軍で過ごした。

西武ライオンズ時代

2018年の春、榎田は岡本洋介との交換トレードにより埼玉西武ライオンズに移籍。新しいチームでの初勝利は4月12日に挙げ、その後も先発ローテーションに定着。西武では順調に成績をあげ、2019年には13試合に登板し4勝を上げるも、シーズン後半は調子を崩してしまった。2020年も厳しいシーズンが続き、2021年には手術を受け再起を図ったが、結局2021年シーズンをもって現役を引退。

現役引退後の活動

引退後は、2023年から西武のファーム投手コーチに就任。背番号は85に決まった。指導者としての新たなキャリアをスタートさせている。

投手としてのスタイル

榎田の投球スタイルは、平均139km/hから最速150km/hに達するストレートを基本に、様々な変化球を使用することが特徴であった。スライダー、スクリューボール、フォークボール、カーブなど多彩な球種を駆使し、特にフォークボールは独特の落ち方をすることで知られていた。加えて、クイックモーションや一塁へのカバーが得意であり、守備面でも優れた能力を見せていた。移籍後にはメットライフドームとの相性の良さを生かし、特に西武での活躍が期待された。

プライベート

榎田は、2012年に一般女性と結婚し、家族を大切にする一面も持つ。また、地元出身の先輩である福留孝介の影響で「中日ファン」として育ち、若い頃から岩瀬仁紀に憧れていた。一方で、趣味としては音楽にも興味があり、EXILEの曲を選手としての登場曲にしている。

榎田大樹の生涯は、野球に情熱を注ぐ一途な姿勢と周囲への感謝の気持ちで満ちており、彼のこれからの活躍にも期待が寄せられている。

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