横手市民会館

横手市民会館について

横手市民会館（よこてしみんかいかん）は、秋田県横手市に位置する多目的ホールで、地域の文化活動の重要な拠点となっています。1968年に開館し、コンサートや演劇など多種多様な舞台公演が行われており、地域住民に広く親しまれています。

概要

この施設は、秋田県内における初の市立多目的ホールとして1968年の6月に完成し、同年の7月に正式にオープンしました。その後、1993年には大規模な改修工事が実施され、より多くの利用者に対応できるようになりました。本館は標高約90メートルの高台にあり、設計は岡建築設計事務所、施工は伊藤建設工業によるものです。

施設の周辺には「記念公園運動広場」があり、300メートルのトラックや80メートル×50メートルのフィールドを持つ陸上競技場が併設されています。この運動広場は、大正天皇の即位を記念して整備され、1962年に完成した陸上競技場を基に、1992年に多目的運動広場として改築が行われました。

現状と課題

2023年には、横手市民会館が開館から55周年を迎えるにあたり、老朽化の進行が顕著となっています。特に旧耐震基準で建設されたため安全性に懸念があり、狭いステージや駐車場の不足、そして高台の立地から冬季のアクセス困難といった課題も浮上しています。また、近年のバリアフリーやユニバーサルデザインへの配慮も不足しているため、改善が求められています。

再整備計画

横手市では、再整備に向けた基本計画が策定され、横手市民会館は横手市条里に新設される予定です。この新しい施設は、現行の横手体育館の南側に位置し、高齢者センターや条里跡広場を含む広範囲が建築範囲とされています。県内の多目的ホールとしては、あきた芸術劇場ミルハス（秋田市）に次ぐ規模となり、県南では最大の規模を誇ることになります。

設計は、山下設計、遠藤建築設計事務所、松橋設計の共同事業体によって行われており、2023年10月には関連工事の入札が行われましたが、条件変更により工事は分割発注されることになり、再公告も行われました。しかし、物価の高騰や建設業界の人手不足の影響で、同年12月には工事の開札を中止することが発表され、開館時期が約1年遅れる見通しとなっています。

アクセス

横手市民会館へのアクセスは、主に自動車と鉄道を利用することができ、自動車の場合は秋田自動車道の横手ICから約5分、横手北SICからは約7分の距離にあります。施設内には270台の駐車場が整備されており、190台が敷地内に、80台は第2駐車場に用意されています。

鉄道を利用する場合は、JR奥羽本線の横手駅から徒歩で約20分の距離です。地域の文化活動の中心として、横手市民会館は今後さらに重要な役割を果たしていくことが期待されています。

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