横浜英和幼稚園

横浜英和幼稚園

神奈川県横浜市南区に園舎を構える横浜英和幼稚園は、プロテスタントメソジスト派の信仰に基づくミッション系私立幼稚園です。キリスト教の教えを基盤とした教育を通じて、子どもたちの豊かな成長を育んでいます。長い歴史を持ち、地域の教育機関として重要な役割を果たしています。

沿革

横浜英和幼稚園のルーツは、1880年（明治13年）に横浜山手にて開設された「ブリテン女学校」にさかのぼります。この学校は、今日の青山学院横浜英和中学高等学校の前身にあたる教育機関でした。設立当初の日本では、現在の幼稚園のような教育形態はまだ一般的ではありませんでしたが、ブリテン女学校では既に3歳児を受け入れ、熱心な教育を行っていました。これが、横浜英和幼稚園の礎石となりました。

その後、幼稚園は移転と名称変更を重ねていきます。1908年（明治41年）には本牧上台に移り、「横浜英和女学校附属早苗幼稚園」として新たな歩みを始めました。関東大震災を経て、1924年（大正13年）には現在の所在地である蒔田に移転します。当初は小学校や女学校と同じ敷地内で教育活動を行っていましたが、施設の拡充と教育環境の整備を目指し、1966年（昭和41年）に現在の幼稚園舎が隣接する丘の中腹に新築され、移転しました。

そして、時代の変化とともに、幼稚園としての独立性を明確にするため、1996年（平成8年）に「横浜英和幼稚園」と現在の名称に改められ、今日に至っています。

教育理念と特色

横浜英和幼稚園は、学校法人横浜英和学院が掲げる「心を清め 人に仕えよ」という校訓を教育の柱としています。この校訓は、キリスト教の精神に基づいたものであり、子どもたちが清らかな心を持ち、他者を思いやり、社会に貢献できる人間へと成長することを願っています。

日々の保育では、子ども一人ひとりの個性と可能性を大切にし、神様から与えられた賜物を伸ばすことを目指しています。遊びや多様な活動、集団生活を通して、感謝の心や互いを尊重する気持ち、自立心などを育んでいきます。温かく見守られる環境の中で、子どもたちは安心して自己を発揮し、様々なことを学んでいきます。

また、食育にも力を入れており、園では完全給食制が導入されています。栄養バランスの考慮された食事を皆で共にすることで、食べる喜びを知り、健康な体づくりだけでなく、協調性や感謝の気持ちも育まれます。

関連学校

横浜英和幼稚園は、学校法人横浜英和学院に属する教育機関の一つです。同学園は、幼稚園の他に、青山学院横浜英和中学校・高等学校、そして青山学院横浜英和小学校を運営しています。これらの学校は同じ法人のもとで連携しており、幼小中高一貫教育の基盤が整っています。

特に、3年保育で入園した園児には、併設する青山学院横浜英和小学校への内部推薦制度に基づく考査の機会が設けられています。これにより、希望する家庭にとっては、幼稚園から小学校へと、親しみのある環境で継続的に学べる道が開かれています。

さらに、学校法人横浜英和学院は、青山学院大学の系属校という位置づけにあります。これは、学園全体として青山学院との結びつきが強いことを示しており、教育資源や理念の共有といった側面での連携も期待されます。

まとめ

横浜英和幼稚園は、1880年のブリテン女学校を源流とする、長い歴史と伝統を持つ幼稚園です。プロテスタントメソジスト派の教えと「心を清め 人に仕えよ」の校訓に基づき、子どもたちの心身の健やかな成長と豊かな人間性の育成に力を注いでいます。歴史ある蒔田の地で、温かい雰囲気の中、一人ひとりの子どもが大切にされながら、未来へ羽ばたくための確かな根っこを育んでいます。併設校である青山学院横浜英和小学校への内部推薦制度など、学園全体の連携も強みの一つです。

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