歴史総合

歴史総合とは

歴史総合は、高等学校における地理歴史科目の1つで、2単位必修科目として設置されています。この科目の最大の特徴は、近現代の日本史と世界史を包括的に扱う点にあります。2022年度の学習指導要領改訂に伴い、新たに導入されました。

科目の目的

歴史総合は、単に過去の出来事を暗記するだけでなく、近現代の歴史的な変化に関わる諸事象について、グローバルな視点と相互的な視点から捉えることを重視しています。生徒は、歴史資料を効果的に活用しながら、歴史的な学び方を習得し、現代社会が抱える様々な課題がどのように形成されてきたのかを考察します。この科目の最終的な目標は、広い視野を持ち、グローバル化が急速に進む国際社会で主体的に活躍できる、平和で民主的な社会の形成に貢献できる人材を育成することです。

学習目標

学習指導要領解説によると、歴史総合の学習を通して、以下の資質・能力を育成することを目指しています。

社会的事象を歴史的な視点から捉え、分析する力
課題を発見し、追究し、解決する力
グローバルな視点から物事を捉える力
国際社会で主体的に生きるための公民としての資質

これらの資質・能力を育成することで、生徒は、現代社会の諸課題を深く理解し、より良い社会を築くために必要な力を身につけることができます。

学習内容

歴史総合の学習内容は、以下の通りです。

歴史の扉

歴史と私たち：歴史を学ぶ意義や歴史と現代社会との繋がりを理解します。
歴史の特質と資料：歴史を学ぶ上で重要な歴史資料の扱い方や歴史研究の方法論について学びます。

近代化と私たち

近代化への問い：近代化がもたらした社会の変化や課題について考えます。
結び付く世界と日本の開国：世界の一体化と日本の開国がもたらした影響を考察します。
国民国家と明治維新：明治維新という変革が、日本の近代化にどのように影響を与えたかを学びます。
近代化と現代的な諸課題：近代化の過程で生まれた現代的な課題について考察します。

国際秩序の変化や大衆化と私たち

国際秩序の変化や大衆化への問い：国際秩序の変化と大衆化が社会に与えた影響について考えます。
第一次世界大戦と大衆社会：第一次世界大戦がもたらした社会の変化や大衆社会の形成について学びます。
経済危機と第二次世界大戦：世界恐慌や第二次世界大戦が国際社会に与えた影響を考察します。
国際秩序の変化や大衆化と現代的な諸課題：国際秩序の変化や大衆化がもたらした現代的な課題について考察します。

グローバル化と私たち

グローバル化への問い：グローバル化がもたらした社会の変化や課題について考えます。
冷戦と世界経済：冷戦と世界経済の構造変化について学びます。
世界秩序の変容と日本：冷戦後の世界秩序の変容と日本の立ち位置を考察します。
現代的な諸課題の形成と展望：現代社会が抱える課題の形成過程と、今後の展望について考えます。

これらの学習内容を通して、生徒は歴史的な出来事を多角的に捉え、現代社会が抱える様々な問題への理解を深めることができます。

関連情報

より詳細な内容については、高等学校歴史総合 (Wikibooks) を参照してください。

関連科目

歴史総合は、以下の科目と関連性があります。

社会
地理歴史
日本史探究
世界史探究
日本史
世界史

これらの科目と合わせて学習することで、より深い理解を得ることができます。

もう一度検索