永井一史

永井一史（ながい かずふみ）は、1961年10月7日に東京都港区で生まれた、日本を代表するアートディレクター、クリエイティブディレクターです。株式会社HAKUHODO DESIGNの代表取締役社長を務める傍ら、多摩美術大学の教授として、次世代のデザイナー育成にも力を注いでいます。

永井氏は、グラフィックデザイナーの永井一正氏を父に持ち、幼い頃からデザインに囲まれた環境で育ちました。1985年に多摩美術大学美術学部デザイン学科を卒業後、株式会社博報堂に入社。アートディレクター、シニアクリエイティブディレクターとして数々のプロジェクトを成功に導きました。

2003年には、博報堂の子会社として株式会社HAKUHODO DESIGNを設立し、代表取締役社長に就任。デザインの力で社会的な課題解決を目指す「+designプロジェクト」を主宰するなど、その活動は多岐にわたります。2008年から2011年まで、雑誌『広告』の編集長も務め、デザイン業界の発展に大きく貢献しました。

2014年、多摩美術大学美術学部に新設された統合デザイン学科の教授に就任。後進の指導にあたるとともに、クリエイティブリーダーシッププログラムのエグゼクティブ・スーパーバイザーも務めています。2015年には、東京都のブランド戦略におけるクリエイティブディレクターに指名され、ロゴ、キャッチコピー、ポスター、ブランドブック、映像などの制作を監修しました。また、2015年から2017年には、日本デザイン振興会「グッドデザイン賞」の審査委員長を務めるなど、デザイン業界における重要な役割を担っています。

永井氏の専門は、デザインによるブランディングです。数多くの企業や商品のブランドコミュニケーション、シンボルマークの開発を手掛けており、近年では、プロジェクトデザイン、ソーシャルデザイン、コミュニケーションデザインなどの分野でも積極的に活動しています。

主な作品例

サントリー「伊右衛門」
資生堂 企業広告（一瞬も一生も美しく）
日本郵政 民営化キャンペーン
REGAL
TAP PROJECT
東京都「ヘルプマーク」のグラフィックデザイン（プロダクトデザインは柴田文江氏）
できますゼッケン
MIRAI DESIGN LAB.
東京都のロゴ「& TOKYO」（アンド・トーキョー）の監修（2020年東京オリンピックに向けて）

主な受賞歴

2004年 クリエイター・オブ・ザ・イヤー
2005年 東京ADC賞グランプリ
2007年 毎日デザイン賞
その他、国内外での受賞多数

永井氏は、デザインの可能性を追求し、社会に貢献する数々のプロジェクトを手掛けてきました。その活動は、デザイン業界だけでなく、社会全体に大きな影響を与えています。著書や共著も多数出版しており、デザインに関する深い知識と考察を社会に広く共有しています。著書には『博報堂デザインのブランディング』(2015)、共著には『経営はデザインそのものである』(2014)、『ソーシャルデザインの広め方　DENTSU DESIGN TALK』(2014)などがあります。

外部リンク

[HAKUHODO DESIGN]]: [hakuhodo-design.com
日本デザインコミッティー｜永井一史
永井一史教授 - 多摩美術大学美術学部統合デザイン学科

永井一史氏は、その卓越したデザインスキルと社会への貢献活動を通じて、日本のデザイン界を牽引する重要な人物の一人と言えるでしょう。

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