浦東新区

浦東新区の概要

浦東新区（ほとうしんく）は、中華人民共和国上海市にある副省級市轄区で、国際的なビジネスと文化の中心地として知られています。1992年に設立されたこの新区は、改革開放政策の重点地区として、国務院によって特別に指定されました。設立以降、浦東新区は急速な発展を遂げ、現在の上海の新都心の一翼を担っています。また、区内には上海浦東国際空港があり、交通の要所としても機能しています。

地理的特徴

浦東新区は、黄浦江と長江の河口部に位置し、かつては川沙県の原野が広がっていました。区の西側には浦西地区が広がり、ここには黄浦区や徐匯区などが含まれています。南側には奉賢区と閔行区が接し、開発が進んだこの地域は、地理的にも非常に便利な位置にあります。

歴史の歩み

浦東新区は1992年に設置が承認され、1993年に実際に成立しました。設置当初は川沙県や三林郷、黄浦区、南市区、楊浦区の一部を統合して新たな行政区画としてスタートしました。その後も1994年には南匯区を統合し、ますますその規模を拡大しています。

行政区画と自治権

浦東新区は、上海直轄市に属しながらも、副省級市轄区として特別な権限を有しています。これは、新区が中国における先進的な開発センターとしての役割を果たすために必要な自治権を持っていることを意味します。また、日本企業の誘致を図るため、横浜市中区に経済貿易事務所を設けている点も特色です。

経済の中心地

上海市全体のGDPの約20%を占める浦東新区は、外資の導入額も同市の半分以上を占めるなど、経済的にも重要な役割を果たしています。この地域には以下のような開発区域が設置され、ビジネス環境が整備されています。

陸家嘴金融貿易区

金融、貿易、サービス業が集積するエリアであり、中国人民銀行上海分行や上海証券取引所などの主要な金融機関が集まります。

金橋出口加工区

ここでは高い付加価値を持つ製品の生産を行う企業が集まっており、NECやシャープ、GMなど国際的な企業が進出しています。

外高橋保税区

この区域は自由貿易区として、輸出加工や保税倉庫が整備されており、大手企業が多数進出しています。

張江ハイテクパーク

バイオや電子産業に特化した研究開発型企業が多数集まる区域で、国際的な企業が参加しています。

主要なランドマーク

浦東新区における重要なランドマークには、東方明珠テレビ塔や金茂大厦、恒生銀行大厦、上海環球金融中心、上海中心などがあります。これらの建物は、浦東新区の現代的なイメージを形成するのに寄与しています。

交通網

浦東新区の交通インフラも充実しています。1999年に開港した上海浦東国際空港を中心に、鉄道網も整備されています。主要な駅としては竜陽路駅、世紀大道駅、東方体育中心駅が挙げられ、ここからはさまざまな路線が利用可能です。特に上海トランスラピッドは急速交通手段として観光客やビジネスマンに人気です。

しょうさいな情報

浦東新区は日本との交流を深める取り組みも行っています。国内外からの投資を呼び込み、さらなる経済発展に向けた施策が進められています。また、地元の文化や教育、観光など多方面で誘致活動が続けられています。

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