清水和音

清水和音（しみず かずね）は、1960年生まれの日本のピアニストです。5歳から桐朋学園の「子供のための音楽教室」で学び始め、音楽の才能を開花させました。17歳の時、第47回日本音楽コンクールで第3位に入賞し、その実力を認められました。

桐朋女子高校音楽科を卒業後、ジュネーヴ音楽院へ留学し、ルイ・ヒルトブランに師事しました。1981年には、ロン＝ティボー国際コンクールピアノ部門で優勝し、同時にリサイタル賞も受賞するという快挙を成し遂げ、国際的な注目を集めました。翌1982年にはデビューリサイタルを開き、プロのピアニストとしてのキャリアをスタートさせました。

1983年には、第9回日本ショパン協会賞を受賞。その演奏レパートリーは幅広く、バロック音楽から国民楽派までの作曲家を得意としています。特にベートーヴェンとショパンには深い関心を寄せており、ベートーヴェンのハンマークラヴィーアはCD録音もされています。デビュー直後からショパン演奏はライフワークとしており、現在もショパンを中心とした選曲でCDリリースを行っています。EXTONレーベルからは「完全な全集」を目指したCDがリリースされています。

演奏活動と並行して、東京音楽大学の教授として後進の指導にもあたっています。若き音楽家たちの育成に情熱を注ぎ、日本の音楽界の発展に貢献しています。

エピソードとしては、桐朋学園高等学校在学中に、コンクールの本選を指の骨折により棄権したというアクシデントがありました。また、1990年代にはNHKFMの「クラシックリクエスト」でパーソナリティーを務め、現役ピアニストならではの批評が話題を呼びました。賛否両論ありましたが、番組終了後には編集されていた部分も多かったことが明かされています。東京音楽大学の学園祭に出場するなど、後進の育成にも力を入れています。

清水和音は、その卓越した技術と豊かな音楽性で、国内外の聴衆を魅了し続けている名ピアニストです。

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