清見寺

清見寺について

清見寺（せいけんじ）は、静岡市清水区興津清見寺町にある臨済宗妙心寺派の寺院です。この寺院は、巨鼇山（こごうさん）を山号とし、正式には「巨鼇山 求王院 清見興国禅寺」として知られています。清見寺は古くからの歴史を有し、訪れる人々に深い精神的な癒しを提供しています。

歴史的背景

清見寺は奈良時代に創建されたとされていますが、平安時代には天台宗の寺院として清見関に位置していました。その後、鎌倉時代に入ると禅寺として復興され、足利尊氏や今川義元の支持を受けて繁栄を遂げました。江戸時代には、徳川家の庇護を受け、朝鮮通信使や琉球使の接待も行われ、この寺院は多くの文化的交流の場となりました。また、清見寺の庭園も国の名勝に指定され、その美しさが評価されています。

この寺院は、山の高台から駿河湾を見渡せる位置にあり、訪れる者たちに美しい自然を楽しむ機会を与えています。室町時代の画家、雪舟や明治時代の文豪、夏目漱石や島崎藤村など多くの著名人がこの場所を訪れ、作品や思想に影響を与えられました。

年代別の重要な出来事

清見寺の興味深い歴史を概観するために、いくつかの重要な出来事を以下に記します。

• - 白雉年間（650年 - 654年）: 清見関近くに天台宗の寺院として設立。
• - 建長年間（1255年）: 清見寺の最初の鋳造された梵鐘が作られる。
• - 弘長2年（1262年）: その後、関聖により臨済宗寺院として再興。
• - 康永元年（1342年）: 足利尊氏が清見寺を官寺として保護。
• - 天文19年（1549年）: 徳川家康がこの寺に滞在し、後の保護に繋がる。
• - 元和3年（1617年）: 家康の姫から寄進された釈迦如来像が建立。
• - 昭和11年（1936年）: 清見寺の庭園が名勝に指定。

これらの出来事は、清見寺が歴史の中で占める重要な役割を示しています。

文化財と名所

重要文化財には、宋版石林先生尚書伝や歴史的な遺跡である朝鮮通信使遺跡が含まれます。また、清見寺の庭園も国の名勝に指定され、美しい景観が保たれています。その他にも徳川家康の愛用品や歴代の文化財が存在し、訪れる人々にその歴史を実感させます。

アクセスと所在地

清見寺には、JR東海道本線の興津駅から徒歩約15分でアクセスできます。また、しずてつジャストラインの清見寺前停留所からも近く、静清バイパスの清見寺インターチェンジから車で3分と、便利な立地にあります。

清見寺を訪れることで、日本の歴史や文化、そして美しい庭園を楽しむことができるでしょう。ゆったりとした時間を過ごし、内なる平和を感じることができる特別な場所となっています。

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