湘南ヘルスイノベーションパーク

湘南ヘルスイノベーションパークについて

湘南ヘルスイノベーションパーク（しょうなんヘルスイノベーションパーク）は、神奈川県藤沢市にある、日本最大の面積を誇る創薬研究所です。この施設は、愛称として湘南アイパークとも呼ばれ、2011年に武田薬品工業の湘南研究所として開業しました。

歴史的背景

藤沢市では1956年から東海道本線沿いに工場を誘致する都市計画を始めました。その結果、1963年には武田薬品の湘南工場が操業を開始し、2006年まで一般用医薬品を生産していました。武田薬品では1995年ごろから新たな研究所設立を構想していましたが、特許の切れる2010年を控え、2006年頃に具体的な計画が進展しました。大阪府との競争の中、湘南工場跡地に新たな研究所が設立されることが決定します。

2007年からはコンストラクション・マネジメント方式での建設が進められ、2009年に着工、2011年に完成しました。完成当初、約1200人の研究者が大阪とつくばから移転し、最新の研究環境が整備されました。施設の配置は、合成や生化学、動物研究が横軸に、疾患領域が縦軸に配置されたマトリックス型となっています。

2014年にクリストフ・ウェバーが社長に就任し、2015年からは研究開発の領域を悪性腫瘍、消化器疾患、神経精神疾患に絞る方針へと転換しました。一部の研究はアメリカのケンブリッジに移行し、湘南研究所では主に神経科領域の新薬が開発されるようになりました。特に、睡眠障害治療薬の開発などが行われています。

湘南ヘルスイノベーションパークの開設

2017年には、武田湘南研究所の研究環境を社外の研究者やバイオベンチャーに開放する「湘南ヘルスイノベーションパーク構想」が発表されました。2018年には正式なオープニングセレモニーが行われ、産業ファンド投資法人の所有下で運営が行われることが決まりました。

建物の設計

湘南ヘルスイノベーションパークの敷地面積は約22万m²で、各種研究棟が整備されています。センターステーション棟を中心に、免震構造の研究棟は機能性と耐震性を兼ね備えています。"森の中の研究所"というコンセプトのもと、敷地内の緑地を尊重した設計がなされています。

また、施設内には研究者が交流できるコミュニティスペースや便利な施設も充実しており、研究と生活が調和する環境が整っています。

終わりに

湘南ヘルスイノベーションパークは、日本の先進的な医療研究の中核を担う場所として、日々新しい挑戦が行われている施設です。地域の医療イノベーションに貢献する重要な役割を果たし続けています。

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