潜宙艦

潜宙艦について

潜宙艦（せんちゅうかん）は、宇宙空間を舞台とする作品にしばしば登場する架空の艦艇です。これらの艦艇は、敵から自身を隠すことに特化した設計がなされており、一般的な宇宙船とは異なる特徴を持っています。特に、海洋における潜水艦の機能を宇宙に応用した形で、その運用や動作原理が類似しています。ただし、戦闘力に関して言えば、通常の艦艇には劣るため、戦場では劣位にある場合が多いです。

隠蔽能力とその種類

潜宙艦は、隠蔽能力を持つ点が大きな特徴であり、その方法は主に以下のように分類されます。

1. ステルス艦
光学迷彩やレーダーを用いた電子的な欺瞞によって隠れる艦艇。

2. 亜空間潜行艦艇
通常の三次元宇宙空間とは異なる次元に潜航できる艦艇。

「潜宙艦」という名称は、TVアニメ『宇宙戦艦ヤマト2』第7話で初めて使用されました。その後、多くの作品に類似した機能を持つ艦艇が登場しますが、用語自体はあまり広く用いられていません。英語版では「Space Submarine」と訳されていますが、元々の「Submarine」という言葉が「海の下」を意味するため、用語的な矛盾も含んでいます。

潜宙艦が登場する主要な作品

潜宙艦が展開される作品では、宇宙戦艦ヤマトシリーズが特に有名です。このシリーズでは、主役の宇宙戦艦ヤマトに対抗する形で、潜宙艦が敵役として描かれています。

• - さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち

この作品では、涙滴型の潜空艦が登場し、主に黒色の迷彩塗装で姿を隠しています。地球艦隊は、潜空艦に攻撃されるまでその存在に気づかなかったものの、逆に発見されると壊滅的な危険に晒されるという特性があります。

• - 宇宙戦艦ヤマト2

潜宙艦が再登場し、デザイン的には前作の潜空艦と似た形状ですが、やや寸胴な印象を与えています。

• - 宇宙戦艦ヤマトIII

この作品では「次元潜航艇」と呼ばれる艦艇が登場し、亜空間に潜行することが可能です。

• - YAMATO2520

潜宙艦が登場し、異空間への潜航能力を持っています。

• - 宇宙戦艦ヤマト2199

次元潜航艦がリメイクされ、元から存在する次元空洞に潜航する設定が加わっています。

他に登場する作品

潜宙艦は、ヤマトシリーズ以外にも多くのアニメやSF作品にみられます。たとえば、キディ・グレイドや無限のリヴァイアスなどには、それぞれ異なる特性を持つ潜行艦が描かれています。

さらに、作品によっては潜宙艦の設定が独自に作られており、戦略型原潜や攻撃型潜宙艦など、多様な種類が存在します。例えば、「マルドゥク型戦略型潜宙艦」や「潜宙艦『伊―800』」などは特異な設定を持ち、特異性を強調しています。

まとめ

潜宙艦は、宇宙空間における隠蔽能力に特化した艦艇として、多くの作品で独特の役割を担っています。ステルス機能や異次元潜行能力を持つ艦艇のデザインは、サイエンスフィクション作品における重要な要素であり、新たな物語やキャラクターの展開を生む背景として機能しています。

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