熊原健人

熊原健人 (くまばら けんと)

熊原健人は1993年10月19日に宮城県角田市で生まれた元プロ野球選手です。ポジションは投手で、右投左打です。彼はそのユニークなバックグラウンドと投球スタイルで知られています。

プロ入り前の経歴

熊原は室町時代から続く深山神社の三男として生まれ、父親は神主を務めていました。幼い頃は水泳に取り組んでいましたが、軟式野球チームの選手募集チラシを見たことから、野球への道を歩み始めます。しかし、入団したばかりの3日目に骨折し、実際に野球を始めたのは小学6年生の春になってからでした。

北角田中学校では軟式野球部で遊撃手として活動し、その後柴田高校に進学すると、彼は自身の希望で投手に転向します。高校時代は甲子園には縁がなかったものの、そこでの経験が彼を次のステップへと導きます。

大学は仙台大学に進学し、2年時からリーグ戦に登板します。怪我もありましたが、春季リーグではエースとして活躍し、MVPを受賞するなど素晴らしい成績を残しました。また、全国大会への出場や日本代表としての活動も彼の名を広める要因となりました。

プロ野球キャリア

2015年のNPBドラフトで横浜DeNAベイスターズから指名された熊原は、仙台大学出身者として初のプロ野球選手となりました。契約金7500万円、年俸1200万円という条件で入団し、背番号は1に決まりました。

DeNA時代

2016年には一軍メンバーに選ばれ、オープン戦中には怪我の影響で二軍でのスタートとなりました。その後、一軍デビューを果たし、救援投手として連続無失点を記録。シーズンを通じて成績を残すも、ポストシーズンには出場できませんでした。翌年も成績を上げ、イースタン・リーグで好調を保ちましたが、再びポストシーズンでの出番はありませんでした。2018年には一軍に登板することなくシーズンを終えます。

楽天時代

2019年には東北楽天ゴールデンイーグルスへのトレードが決まり、地元球団で新たなスタートを切りました。早速イースタン・リーグでのノーヒットノーランに貢献するも、その後、怪我に苦しんで公式戦への登板機会は限られました。2020年はついに一軍登板がなく、シーズン終了後に戦力外通告を受け、自由契約となり現役を引退することになります。

現役引退後

引退後は神職に就く意向を表明していたものの、家族の事情から一般企業で働くことになりました。彼の今後の道がどのように展開するのかは注目されています。

投球スタイル

熊原は最速152km/hのストレートを中心に、落差の大きなカーブや高速スライダー、フォークなど多彩な変化球を駆使する投手でした。特に、独特な「神主投法」と呼ばれる投球フォームが印象的で、これにより速球の威力が増し、変化球の精度も向上しました。このフォームは、実家が神社であることが由来になっています。

人物

彼の野球人生の中で、憧れの選手は同じ宮城県出身の由規や、大学では岸孝之、浅尾拓也などが挙げられます。家族との関係も非常に大切にしており、保育料の確保のために両親に車を購入することを約束したエピソードが有名です。

熊原健人の野球にかけた情熱とそのユニークな経歴は、これからも多くのファンに語り継がれることでしょう。

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