牛窓オリーブ園

牛窓オリーブ園

牛窓オリーブ園は、岡山県瀬戸内市牛窓町に位置する植物園で、日本オリーブ株式会社によって運営されています。約10ヘクタールの広大な敷地には、約2,000本ものオリーブの成木が栽培されており、小豆島オリーブ園と並び、日本最大規模を誇ります。主な栽培品種としては、ネバディロブランコ、ミッション、マンザニロ、ルッカ、アルベキナなどが挙げられます。

特徴

牛窓オリーブ園で栽培されるオリーブは、主に食用や化粧品用として利用されています。瀬戸内市の特産品であると同時に、園内から望むことができる美しい景観は、多くの観光客を魅了しています。特に、山頂広場からの一望は「日本のエーゲ海」と称されるほどの絶景です。

毎年10月第四土曜日には、「牛窓オリーブ収穫祭」が開催されます。このイベントでは、オリーブの収穫体験、搾油の実演やテイスティング、大鍋パエリアなどのオリーブ料理など、オリーブに関する様々な催し物が無料で楽しめます。2020年には第27回が予定されていましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により中止となり、代わりに動画配信イベントが実施されました。

園内では、様々なオリーブ製品を購入することができます。特に、牛窓オリーブ園産のオリーブを使用したエキストラバージンオリーブオイルは、「エキストラバージンオリーブオイルうしまどスペリオル」と「エキストラバージンオリーブオイルうしまど」の2種類があり、ニューヨーク国際オリーブオイルコンテスト2021では、両方とも金賞を受賞しています。

また、牛窓港一帯は2018年3月24日にみなとオアシスとして登録されており、牛窓オリーブ園もその構成施設の一つとなっています。

歴史

牛窓オリーブ園の歴史は、岡山有数の商人であった服部和一郎氏が、「オリーブは栄養価が高く、薬用にもなり、灯火にも使え、自然も守る」と考えたことから始まりました。太平洋戦争中の1942年（昭和17年）に、服部氏が牛窓の丘陵地にオリーブ畑を作ったことが、今日の牛窓オリーブ園の礎となっています。

第二次世界大戦中、軍部から食糧増産のために所有する山林を畑に開墾するよう要請があった際、服部氏は山をすべて畑にしてしまうと緑が失われることを憂い、開墾した一部でオリーブの栽培を思いつきました。当時、香川県の小豆島でオリーブが栽培されていたことから、牛窓でも可能だと確信した服部氏は、瀬戸内海を見下ろす阿弥陀山の松林を開墾し、小豆島から約30本の苗木を植え、最終的には800本まで増やしました。

園内にある「幸福の鐘」は、会社創立50周年を記念して設置されたものです。

1984年からは、JAPAN牛窓国際芸術祭が開催され、牛窓オリーブ園は主会場となりました。この芸術祭は、牛窓オリーブ園創始者である服部和一郎氏の長男、服部恒雄氏の個人資金によって運営されました。

また、画家である佐竹徳氏は、オリーブ園内にアトリエを構え、1959年（昭和34年）から約40年間にわたり、牛窓オリーブ園の絵を描き続けました。

2012年8月1日には、牛窓町が「恋人の聖地」として認定され、その認定プレートが牛窓オリーブ園内に設置されました。

施設

山頂施設1F：オリーブショップ
山頂施設2F：山の上のロースタリ（カフェ）

交通アクセス

車：「岡山ブルーライン」邑久ICから県道39号線を牛窓方面に約20分
岡山空港から車で約70分
岡山駅から車で約50分
電車：JR赤穂線邑久駅から東備バス「牛窓行き」に乗車し、オリーブ園入り口で下車（約20分）。そこから徒歩約30分

周辺施設

牛窓国際交流ヴィラ（レストランacca）
牛窓ジェラート工房COPiO
ピクニックレストランポラリス

外部リンク

公式サイト)
* みなとオアシス牛窓 中国地方整備局)

もう一度検索