男子

男子（だんし、なんし）

「男子」という言葉は、一般的に「男の子」を指す言葉として広く使われています。しかし、その意味合いは単に「男の子」というだけでなく、年齢や文脈によって多様なニュアンスを含んでいます。

語源

「男子」を構成する漢字、「男」と「子」にはそれぞれ深い意味があります。

男: 漢字の「男」は、耕作地を象る「田」と、土を掘る農具を象る「力」を組み合わせた会意文字です。この字は、男性が農耕に従事する姿を表していると考えられ、男性の力強さや労働力を象徴しています。
子: 一方、「子」は頭の大きい嬰児を象った象形文字です。この字は、人間の誕生や幼さを表すと同時に、人そのものを指す意味も持っています。

これらの漢字が組み合わさることで、「男子」は男として生まれた人、特に幼い男の子を指す言葉として使われるようになりました。

普通名詞としての「男子」

「男子」は、普通名詞として、男という性を持って生まれた人を指します。この場合、年齢は問われず、幼い子供から大人まで幅広く使用されます。英語の「man」や「men」に相当する言葉としても用いられます。

男児、少年: 学齢期以上の子どもを指す場合、「男子」は「男児」や「少年」とほぼ同義で使われます。
男性、大人: 大人の男性を指す場合、「男子」は「男性」や「男」と同義になります。ただし、この用法はやや古風で、男性的な価値や立派な男を強調する意味合いを含むことがあります。

芸能界での使用例

「男子」という言葉は、お笑いコンビの名前としても使われたことがあります。かつて、「本[[田兄妹]]」というお笑いコンビが活動していましたが、彼らは以前「男子」というコンビ名で活動していました。

まとめ

「男子」という言葉は、単に「男の子」を指すだけでなく、その語源や文脈によって多様な意味合いを持つ言葉です。漢字の成り立ちから、男の力強さや人の誕生を表し、年齢や状況によって「男児」「少年」「男性」など様々な意味で使用されます。この言葉を理解することで、日本語の奥深さや文化的な背景を感じることができるでしょう。

参考資料

遠藤織枝ほか編 (2013), 使い方の分かる　類語例解辞典 新装版, NTTレゾナント
季旭昇 (2014), 説文新証, 芸文印書館
裘錫圭 (1988), 文字学概要, 商務印書館
林志強等 (2017), 《文源》評注, 中国社会科学出版社
* 松村明監修; 池上秋彦ほか編 (2013), デジタル大辞泉, NTTレゾナント

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