画像診断

画像診断とは

画像診断は、電離放射線（X線など）、超音波、核磁気共鳴（MRI）などの技術を用いて、疾患による形態上の変化を画像として捉え、診断を行う医療分野です。一般的には放射線診断とも呼ばれます。

画像診断の定義

広義の画像診断は、放射線診断に限定されず、内視鏡検査や眼底カメラなど、可視光線を利用して器官を撮影し、その画像を診断する方法も含まれます。

しかし、診療報酬点数表においては、「画像診断」の項目は、X線診断（X線撮影、血管造影など）、核医学診断（シンチグラフィ、PETなど）、コンピュータ断層撮影診断（CT、MRIなど）の3つの診断方法に限定されています。超音波検査や内視鏡検査などは「検査」の項目として扱われ、「画像診断」には含まれません。

画像診断の種類

X線診断: X線を用いて体の内部を画像化します。X線撮影や血管造影などが含まれます。
核医学診断: 放射性医薬品を用いて、体の機能や代謝を画像化します。シンチグラフィやPETなどが含まれます。
コンピュータ断層撮影診断（CT）: X線を多方向から照射し、コンピュータで処理して体の断面図を作成します。
核磁気共鳴画像診断（MRI）: 磁気と電波を用いて、体の断面図や3D画像を作成します。CTと比べて放射線被ばくがないという利点があります。
超音波検査: 超音波を用いて体の内部を画像化します。リアルタイムでの観察が可能で、簡便に行えるため、広く利用されています。
内視鏡検査: 内視鏡を体内に挿入し、直接臓器の内部を観察します。病変の発見や組織の採取に用いられます。
眼底カメラ: 眼底を撮影し、網膜や血管の状態を観察します。糖尿病や高血圧などの全身疾患の診断にも役立ちます。

画像診断と関連する技術

医用画像: 画像診断で得られた画像データのことです。近年では、医用画像のデジタル化が進み、PACS（医用画像管理システム）などを用いた効率的な管理・活用が図られています。
オートプシー・イメージング（Ai）: 死亡時画像診断のことです。CTやMRIを用いて死因を究明する試みです。
OsiriX: 医用画像を表示・解析するためのソフトウェアです。オープンソースで利用でき、研究や教育分野で広く利用されています。

関連団体

日本医学放射線学会: 放射線医学に関する学術団体です。
日本放射線科専門医会・医会: 放射線科専門医の認定や育成を行っている団体です。

画像診断は、医療において不可欠な技術であり、様々な疾患の早期発見や診断に貢献しています。技術革新も進んでおり、今後ますます高度化・多様化していくことが期待されます。

もう一度検索