真・女神転生if...

『真・女神転生if...』は、1994年 10月28日にアトラスから発売されたスーパーファミコン用ゲームソフトです。真・女神転生シリーズの外伝的作品であり、学園を舞台にした異色の作品として人気を博しました。

概要

本作は、主人公たちが通う高校が魔界に落とされ、元の世界に戻るために七つの大罪をモチーフにした魔界のダンジョンを探索するというストーリーです。学園を舞台としている点や、2Dフィールドがなく3Dダンジョンのみで構成されている点などから、シリーズの原点回帰とも言える作品となっています。

システム

本作では、ゲームオーバーをなくした「ガーディアンシステム」が特徴的です。主人公やパートナーが戦闘不能になっても、特定の悪魔が憑依して復活できるというシステムで、戦略に深みをもたらしています。その他にも、銃の弾数制やパーティ属性、パートナー選択など、新たなシステムが導入されています。

ガーディアンシステム

戦闘で主人公が倒れると、魂はカロンの元へ送られ、そこでガーディアンと呼ばれる守護霊が出現します。ガーディアンは主人公に力を与え、元の世界へ帰還させます。死ぬたびにガーディアンを付け替えることができ、ガーディアンポイントによって憑依する悪魔の強さが変化します。ガーディアンの種類によって、力や体力などのパラメータが変動し、戦略的な育成が可能です。

魔法の習得

パートナーは、ガーディアンの所持魔法を習得できます。所持できる魔法の数は魔力と知恵に依存し、パラメータが高いほど多くの魔法を覚えられます。ただし、限界数を超えると古い魔法から消えていきます。

戦闘と武器の変更点

パーティー属性によって召喚できる仲魔が制限され、極端なLAW属性とCHAOS属性の仲魔を同時に召喚することはできません。銃弾が消耗品となり、弾切れの場合は装弾が必要です。後列からの物理攻撃が制限されるなど、戦略性が増しています。

ストーリー

軽子坂高等学校に通う主人公は、居眠り中に学校が魔界に落とされるという事件に遭遇します。学校に残された生徒たちと協力し、魔界からの脱出を目指します。ストーリーはパートナーによって異なり、チャーリー編、ユミ編、レイコ編、アキラ編の4つのルートが存在します。

各ルートの概要

チャーリー編: チャーリーと共に魔界からの脱出を目指します。事件の真相は謎に包まれたまま終わります。
ユミ編: ユミと共に魔界に巻き込まれた人々を救出します。チャーリー編よりも事件の真相に迫ります。
レイコ編: ハザマの妹であるレイコと共に、ハザマを止めるために行動します。事件の真相を全て解明します。
アキラ編: 不良少年アキラと共に、ハザマと敵対する悪魔アモンと出会い、ハザマを倒すために行動します。他の3つのルートとは異なるアナザールートです。

舞台

主な舞台は、主人公たちが通う軽子坂高等学校と、魔神皇ハザマが創造した異界である魔界です。魔界は七つの大罪にちなんだ名前が付けられた各界で構成されており、それぞれ異なるイベントが発生します。

登場人物

主人公: 軽子坂高校に通う2年生。性別を選択可能。
パートナー: チャーリー、ユミ、レイコ、アキラの中から1人を選択。
* ハザマ: 本作の最終ボス。軽子坂高校の生徒で、魔界に学校を落とした張本人。

他機種版

2002年にはPlayStation版が発売され、グラフィックの向上や新要素が追加されました。また、2004年からは携帯電話ゲームとして『真・女神転生if...ハザマ編』が配信され、ハザマが魔神皇になるまでのストーリーが描かれました。

評価

スーパーファミコン版、PlayStation版ともに、ゲーム誌で高い評価を得ています。特に、ガーディアンシステムやストーリー展開などが評価されています。

小説版・漫画版

本作は、小説版や漫画版も発売されています。小説版では、主人公の名前や詳細な設定が追加され、漫画版では、ユミルートをベースとしたオリジナルストーリーが展開されています。

『真・女神転生if...』は、学園を舞台にした斬新な設定や、戦略性の高いゲームシステム、そして魅力的なキャラクターたちが織りなす物語で、多くのファンを魅了し続けています。

もう一度検索