石塚啓次

石塚啓次のプロフィールとキャリア

石塚啓次（いしづか けいじ、1974年8月26日生まれ）は、京都府出身の元プロサッカー選手兼ファッションデザイナーであり、実業家としても活動している。彼は主にミッドフィールダーとフォワードのポジションを担当し、特筆すべきは父が元ラグビー日本代表である石塚広治という家庭に育ったことだ。

サッカーキャリアの始まり

石塚は小学校4年生の時、京都紫光クラブに入団し、サッカーの基礎を身に付け始めた。中学時代には関西選抜にも選出される実績を持ち、京都府立山城高等学校では1992年の高校総体に出場した。しかし、同大会では早期に敗退したものの、石塚のプレーは「和製フリット」と称賛されるほどの注目を集めた。

プロへの道と成功

高校卒業後の1993年、石塚はヴェルディ川崎（現・東京ヴェルディ1969）に入団。すぐに出場機会を得た彼は、1994年のNICOSシリーズにおいて同クラブのステージ制覇とチャンピオンシップ制覇に貢献した。しかし、彼のヒーローインタビューでの発言が物議を醸し（「僕を試合出したら優勝出来るんで、よろしくお願いします」）、その不遜な態度から問題視されたこともあった。

石塚は体格に恵まれながらもスピードとテクニックを兼ね備えた選手であり、同年代の前園真聖や山口貴之と同様に高い評価を得ていた。しかし、各年代の代表に選ばれることは少なく、1996年にはアトランタ五輪代表の候補にはなったものの、合宿には参加せず二度と呼ばれることはなかったという。

転機と海外挑戦

1996年にはブラジルのクラブ「マモレ」でもプレーし、そこでの強烈なシュート力が評価された。2002年には監督からの信頼を失い、戦力外通告を受けてメディアで報じられた。その後、イタリアのセリエAのペルージャ試験を受けたが、契約には至らなかった。さらにパラグアイのオリンピア・アスンシオンでもテストを受けたが、こちらも契約には至らなかった。

石塚は引退後、2003年から川崎フロンターレ、名古屋グランパスエイトに在籍し、同年に引退を決意した。

引退後の活動

引退後、石塚は森敦彦（元プロサッカー選手）とともにアパレルブランド「WACKO MARIA」を立ち上げ、サッカーを続ける姿勢を見せていた。2012年には家族と共にスペインへ移住し、2013年にバルセロナで観光やサッカー留学をコーディネートする企業「VIVA LA VIDA」を創業。さらに、アパレルブランド「Buena Vista」を設立。

2014年にはバルセロナにうどん屋「YoI Yoi Gion 宵宵祇園」をオープンし、2022年にはSETAGAYA UNITEDにクリエイティブ・ディレクターとして参加するなど、幅広い分野での活躍を続けている。

ユニークなエピソード

高校サッカー選手権決勝戦における金髪にアクセサリーという独特な風貌や、ヴェルディ時代のヒーローインタビューでの不遜な姿勢から「問題児」として知られているが、その一方で『JリーグA GOGO』に出演した際にはユーモアを交えた面を見せ、ファッション雑誌でも取り上げられるなど多才な魅力を持ち合わせていた。引退後も彼の人生は多くの人々に影響を与え続けている。

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