神代小路

長崎県雲仙市国見町、時を超えて佇む武家屋敷群：神代小路

長崎県雲仙市国見町にある神代小路は、その歴史的価値と美しい景観から、重要伝統的建造物群保存地区として選定されています。南北約450メートル、東西約250メートル、面積約9.8ヘクタールに及ぶこの地区は、訪れる人々を時代を超えた旅へと誘います。

神代小路の歴史

神代地区は、中世には神代貴益の支配下にありました。戦国時代に入ると、神代氏は龍造寺氏と対立し、後にその配下となります。しかし、天正12年（1584年）に龍造寺隆信が戦死すると、龍造寺氏は崩壊。神代地区は佐賀藩鍋島氏の支配下に入りました。

かつてこの地には鶴亀城（神代城）がありましたが、一国一城令により廃城となりました。慶長13年（1608年）、佐賀藩初代藩主鍋島勝茂は、重臣で自身の伯父にあたる鍋島信房に当地を含む高来郡内4ヶ村を与え、佐賀藩神代領が成立。元禄時代には、第4代当主鍋島嵩就によって鶴亀城の東側に神代小路が整備され、武家屋敷群が形作られました。

神代小路の北西に位置する陣屋跡には鍋島邸が建てられ、現在は国見神代小路歴史文化公園鍋島邸として整備されています。この地は、歴史を今に伝える貴重な文化遺産として、多くの人々に親しまれています。

文化財としての選定と評価

平成17年（2005年）7月22日、神代小路は重要伝統的建造物群保存地区として選定されました。さらに、平成18年（2006年）には、平成18年度都市景観大賞「美しいまちなみ大賞」を受賞し、その美しい景観が高く評価されています。

主な建築物

国見神代小路歴史文化公園鍋島邸：鍋島氏の邸宅を復元したもので、当時の武家屋敷の様子を垣間見ることができます。
国見神代小路歴史文化公園歴史民俗資料館：神代地区の歴史や文化、生活に関する資料を展示しています。

交通アクセス

島原鉄道線神代駅より徒歩約5分と、アクセスも便利です。公共交通機関を利用して、気軽に訪れることができます。

参考文献

「新選定の文化財」『月刊文化財』502号、第一法規、2005

外部リンク

雲仙市神代小路 - 文化遺産オンライン
* 雲仙市（雲仙市国見神代小路歴史文化公園鍋島邸）

神代小路は、歴史と文化が息づく貴重な場所です。ぜひ一度、足を運んでみてください。

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