神奈川県立生命の星・地球博物館

神奈川県立生命の星・地球博物館

神奈川県小田原市に位置する神奈川県立生命の星・地球博物館は、自然科学をテーマとした博物館で、地球や生命に関する資料を収集・保管し、展示、調査研究、情報提供を行っています。その目的は県民の学習活動を支援することです。この博物館は、神奈川県が設立・運営しており、館長は田中徳久氏が務めています。

展示と施設

博物館は「46億年前の地球誕生から地球の未来を考える」というテーマで開館しました。主な展示室は以下の通りです。

地球展示室

地球展示室では、地球の誕生から現在に至るまでの宇宙との関連や地球内部の構造に関する展示が行われています。この展示室では、隕石やさまざまな鉱石の実物に触れることができ、宇宙や地球についての理解を深めることが可能です。

生命展示室

3階までの吹き抜けの空間を持つ生命展示室では、巨大な恐竜の骨格標本や多様な動物、昆虫、植物の標本が展示されています。特に昆虫の標本は、環境や個体のサイズによる違いが紹介されており、興味深い知識を提供しています。また、エントランスホールにはチンタオサウルスの骨格標本があり、頭上には「宇宙波」という天井画が描かれています。さらに、翼竜のトゥプクスアラとアンハングエラも展示され、訪れる人々を楽しませています。加えて、ウェルカムベアーとしてアラスカヒグマの剥製も見ることができます。

神奈川展示室

神奈川展示室では、地元神奈川県の動植物の標本が多数展示されています。地域の自然環境への理解を深めるための空間として利用されています。

共生展示室

ここでは、人類が地球環境にどのような影響を与え、その結果として動植物がどのように変化しているかを紹介しています。環境問題や生態系の変化を考えるきっかけを提供します。

ジャンボブック展示室

この展示室では、自然科学の多様なテーマを百科事典風に紹介しています。特に、約3.2メートルの高さの立体百科事典が30冊展示されているゾーンが目を引きます。

主な施設

博物館内には、ミュージアムシアターやライブラリーも併設されています。ライブラリーでは、自然科学に関する書籍やデータベース、標本を閲覧でき、より深い学習が可能です。

沿革

この博物館は、1995年に神奈川県立博物館の自然史部門が独立して開設されました。その後、2012年には所在地の小田原市と箱根町を含む地域が箱根ジオパークに指定され、2020年には新型コロナウイルスの影響で、一時休館となることがありました。このような環境の中でも、企画展は延期されながらも開催が続けられました。

アクセス

博物館へのアクセスは、電車、バス、車のいずれでも可能です。箱根登山電車の入生田駅からは徒歩約3分で到着できます。また、伊豆箱根バスや箱根登山バスの「入生田」停留所も近く、国道1号に設置された停留所からもアクセスできます。車の場合は国道1号から「地球博物館前」の交差点を曲がり、近隣の駐車場を利用することができます。185台分の駐車場があり、公式サイトでは週末の電車やバス利用を推奨しています。

博物館は、自然科学への関心を高めるとともに、地域社会とのつながりを大切にし、訪れる人々に多くの学びと感動を提供しています。

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