福岡証券取引所

福岡証券取引所について

福岡証券取引所（福証）は、九州地域における唯一の金融商品取引所として、1949年に設立されました。場所は福岡市中央区天神に位置し、地方都市に拠点を置く数少ない証券取引所の一つです。この取引所は特に新興（ベンチャー）企業向けに設計された「Q-Board」を2000年に開設しました。

概要

福証は、近年の取引市場のトレンドである電子化の影響を受け、地方での重複上場の意義が薄れる中で苦境に立たされています。特に、上場している企業からの上場廃止申請が相次いでおり、2003年には19社だった会員証券会社が、2023年10月現在で21社に微増したものの、取引の活性度には課題が残っています。

2022年には売買高が1297万株と低迷し、15年前の2007年の2601万株と比較して大幅に減少しました。売買代金は112億円と、取引の小口化が進んでいます。さらに、海外の投資家からの認知を高めるために2010年に外国株市場を設けましたが、これまで上場した外国株は存在しません。

Q-Boardの役割

福証においては特にQ-Boardが新規公開株取引の中心となっています。この市場では、九州地方に本社を置く企業が多く上場しており、地域経済への貢献が期待されています。しかし、上場廃止の数が新規上場の数を上回る状況が続いており、特に1990年代半ばには解散の危機もあったと言われています。それに対抗するため、1998年には地域の経済界と行政が協力して「福岡証券取引所活性化推進協議会」を設立し、事業の振興に取り組んでいます。

今後の展望

福証は2024年12月16日に、TOKYO PRO Marketに次ぐ特定取引所金融商品市場である「Fukuoka PRO Market」を開設する予定であり、新しい市場の創設はさらなる活性化の一環とされています。この動きは、プロ向け市場として新たなニーズに対応する試みであり、地元企業のIPO機会を増やすことが期待されています。

立会時間と市況規定

福証の立会時間は、前場が09:00から11:30まで、後場が12:30から15:30までとなっています。また、有価証券の上場には審査基準が設けられており、適切な監査体制や事務代行機関の設置が求められています。上場廃止の基準は債務超過や虚偽記載などがあり、多くの規定が設けられています。

会社の構成

2024年9月6日現在で福証には105社が上場しており、そのうち単独上場している企業は24社です。多様な企業がこの取引所を利用して成長を図ります。

福岡証券取引所は地域経済の重要な一翼を担っており、今後の動向に注目が集まります。

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