米田肇

米田肇（よねだ はじめ）

1972年生まれ、大阪府枚方市出身の料理人。株式会社HAJIME&ARTISTES代表取締役であり、大阪・肥後橋にあるイノベーティブ料理店「HAJIME」のオーナーシェフとして知られています。

経歴

東海大学付属仰星高等学校、近畿大学理工学部電子工学科を卒業後、NOK株式会社でエンジニアとしてキャリアをスタート。その後、料理の世界へ転身し、辻調グループ校のエコール辻大阪で料理を学びました。

関西のフランス料理店での修行を経て、2002年に渡仏。ロワール地方のミシュラン一つ星、二つ星レストランで経験を積みました。2005年に帰国後、ウィンザーホテル洞爺の「Michel Bras Toya Japan」で部門シェフを務めました。

2008年5月、「本当に素晴らしいレストラン」を追求し、「Hajime RESTAURANT GASTRONOMIQUE OSAKA JAPON」をオープン。翌年10月、オープンからわずか1年5ヶ月というミシュラン史上世界最短記録で三つ星を獲得し、一躍注目を集めました。2012年5月には、さらなる革新を目指し、営業形態を一日一回とし、店名を「HAJIME」に改めました。

料理 philosophy

米田氏の料理は、ガストロノミーをベースに、生命学、生物学、脳科学、消化学、経営学、建築学、宇宙科学など、広範な分野の知識と美意識が融合されています。緻密に計算された技術、革新性、妥協を許さない完成度、そして料理を通して表現される壮大な世界観は、料理業界内外から高く評価されています。

「ガストロノミーを通して人類の未来に貢献する」というビジョンを掲げ、AI、フードテック、宇宙など、食の可能性を追求する様々な分野への挑戦を続けています。2015年のミラノデザインウィークではインスタレーション（空間芸術）を発表し、ベストエンターテイニング賞を受賞。2020年からはJAXAの宇宙と食の未来を考えるSPACE FOODSPHEREのメンバーとして参画し、2021年からはSony AIのアドバイザーに就任するなど、その活動は多岐にわたります。また、食文化ルネサンス理事、食団連理事も務めています。

2023年には、国立循環器病センター認定の株式会社GastroMedicaを医師と共に設立し、医療と食の融合にも取り組んでいます。

受賞歴

ミシュランガイド：2010年から2024年まで、三つ星を複数回獲得（2013年から2016年は二つ星）
ゴ・エ・ミヨ：2020年、2021年 18.5点獲得、2021年には「今年のシェフ賞」を受賞
Asia's 50 Best Restaurants：2013年から2017年まで選出
OAD Top 30 Japanese Restaurants
World Luxury Restaurant Awards 2017
The Best Chef Awards：2017年、2018年アジアNo.1シェフ
Foodie Top 100 Restaurants Worldwide
100 Chefs au monde
ミラノデザインウィーク2015 ベストエンターテイニング賞
辻静雄食文化賞専門技術者賞（2016年）
KINDAIリーダーアワード 文化・芸術部門（2016年）
農林水産大臣料理マスターズ（2017年）

メディア出演

プロフェッショナル 仕事の流儀（NHK）
あいつ今何してる？（テレビ朝日）
パレ・ド・Z（BSフジ）
日経スペシャル ガイアの夜明け（テレビ東京）

参考文献

石川拓治『三ツ星レストランのつくり方』（小学館、2012年）
石川拓治『天才シェフの絶対温度「HAJIME」米田肇の物語』（幻冬舎、2017年）

外部リンク

* HAJIME 公式サイト

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