細倉マインパーク前駅

細倉マインパーク前駅の歴史と概要

細倉マインパーク前駅（ほそくらマインパークまええき）は、かつて宮城県栗原市に存在したくりはら田園鉄道の駅である。かつての細倉駅から名称が改称され、観光地への玄関口としての役割を果たしていたが、2007年に路線が廃止されて廃駅となった。

駅の概要

1942年、細倉鉱山からの鉱石を運ぶために栗原鉄道の路線が延長され、当時新たに開業した細倉駅がこの背景を持つ。駅は旅客列車の終点として機能していたが、貨物輸送が繁栄していた頃は、細倉鉱山駅に向けてレールが伸びていた。しかし、1988年に貨物の取り扱いが廃止され、細倉駅から細倉鉱山駅への路線も役目を終えた。

1990年に細倉マインパークがオープンすると、当駅はその観光地を支える玄関口として再生を図り、駅名も変更された。これにより、廃駅の運命から脱却し、新たな形で活用が図られた。細倉マインパーク前駅は2002年に「東北の駅百選」にも選ばれるほど、観光地としての重要性が認識されていた。

歴史の流れ

• - 1942年12月1日: 細倉駅が栗原鉄道により開業。
• - 1955年11月29日: 株式会社名が栗原電鉄に変更。
• - 1964年6月1日: 宮城中央交通との合併により、同社の駅に。
• - 1969年2月25日: 再度、栗原電鉄として独立。
• - 1987年: 3月31日に貨物取扱廃止。5月15日からは無人駅となる。
• - 1990年6月16日: 駅が現在の位置に移転し、名称も細倉マインパーク前駅に変更。
• - 1995年4月1日: 社名がくりはら田園鉄道に変更。
• - 2002年: 「東北の駅百選」に選出。
• - 2007年4月1日: 廃止。

駅の構造と状況

駅は単式のホーム1面1線から成っており、斜面に建てられていた。ホームは駅舎から少し下がったところに位置しており、滞泊用列車の取り扱いも行われていた。廃止後も、ホームの駅名標は撤去されたものの、変わらぬ姿を見せている。ただし、駅舎の方は閉鎖されている。

元々存在した旧細倉駅は、隣接する位置にあり、廃止前は3線が設けられていたが、現在は本線のみが使用されている。かつての駅舎は事務所として利用された後、その痕跡はほとんど消えている。

駅周辺の様子

細倉マインパーク前駅の周辺には、食堂などの数少ない店舗が点在しているだけで、商業施設はほとんど見当たらない。駅のホームの附近には、電気機関車ED202と木造の貨車ワフ71が保存されており、訪れる人々に歴史を伝えている。

この駅は、過去の産業に寄与しつつも、現在は観光地としての役割が強調されるようになっている。かつての賑わいを知る人々にとっては、懐かしさと共に、今も地域の象徴として存在しているのだ。

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