自打球

自打球について

自打球（じだきゅう）は、野球の用語で、打者が打ったボールがまだバッターボックス内にいる状態で、自身の身体に当たる現象を指します。通常、「（打者が）自打球に当たる」という形で使われ、加えてその打球自体を自打球と呼ぶこともあります。この出来事はしばしば予測できない事故として、選手にとって危険を伴うことがあります。

自打球のルール

打者が自打球に当たった場合、その打球はファウルボールと見なされます。重要なのは、審判が打者に打球の進行を妨げる意志がなかったと判断した場合です。もし妨害意志があったと認定された場合、打者はアウトになってしまいます。これにより、試合の運営に大きな影響を与えることがあります。

通常、自打球は打者が構えた姿勢で打球が進んできた場合に、特に脚や足に触れやすいものです。右打者であれば左足、左打者であれば右足への接触が多く見られます。バットに当たったばかりの打球はかなりのスピードで進むため、もし当たると大怪我の原因になりかねません。そのため、選手は自打球が起こりやすい部分に対してレガースを着用することが一般的です。しかし、中にはスタイルを貫くためにレガースを着けない選手もいます。

自打球の実例

自打球の実際の例を見てみましょう。1983年5月29日、阪急ブレーブスの弓岡敬二郎選手は、バントを試みた際に打球が左頬に直撃しました。このような事故は珍しいものではなく、場合によっては選手が試合から退場しなければならないこともあります。

1991年のオールスターゲームでは、西武ライオンズの秋山幸二選手が右目に自打球を受け、負傷退場したことがあります。この試合の際、近鉄バファローズの野茂英雄選手が代打として出場しましたが、すでにチームの野手は使い果たしていたため異例の代打出場でした。

さらに、1999年の試合では読売ジャイアンツの後藤孝志選手が、3球連続で自打球を当てるという珍事も発生しています。

2006年には、ヤクルトスワローズの藤本敦士選手が打ったボールがバウンドした後に目に当たってしまい、すぐに交代しなければならない事態が発生しました。

多発する自打球

自打球はほかにも多くの事例が存在しますが、例えば、2009年には阪神のクレイグ・ブラゼル選手が3球連続で自打球を受けたにも関わらず、次の球でホームランを打つという不運と幸運が交錯した瞬間もありました。自打球は時に選手のプレーに影響を及ぼすことがありますが、その反面、試合の流れを左右する見慣れない一幕を演じることもあります。

自打球は野球のゲームにおいて重要な要素であり、選手たちはそのリスクを常に抱えています。そのため、適切な装備や注意深いプレーが求められています。

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