芦ヶ原伸之

芦ヶ原伸之: 日本のパズル作家の足跡

芦ヶ原伸之（よしがはら のぶゆき）は1936年5月27日生まれ、日本のパズル作家として広く知られています。彼はそのユニークな発想と精密な作品で、パズルの世界に寄与しました。彼の業績には、国内外のパズルの普及や、パズルのコレクターとしての功績が含まれています。

来歴

東京工業大学の化学工学科を1970年に卒業後、高分子に関する技術者や教育者としての経験を経て、パズラーとしてのキャリアを築きました。彼は国内外のパズル界の名士と交流し、特に高木茂男と協力して日本メンサの名誉会員に任命されるなど、その地位を確立しました。1978年から始まった国際パズルパーティーでは幹事を務め、2003年にはパズルへの貢献が評価され、サム・ロイド賞を受賞しました。また、彼の死後の2005年には、国際パズルパーティーにて「Nob Yoshigahara Puzzle Design Competition」という名のパズルコンペティションが設立されました。

主な作品と特筆すべきクイズ

芦ヶ原の作品は多岐にわたりますが、その中でも特に著名なものは以下の通りです：

• - あるなしクイズ: さまざまなオブジェクトを「ある」と「なし」に分類し、「ある」側の共通点を答える問題で、テレビ番組『マジカル頭脳パワー!!』で扱われ人気を博しました。
• - グラスパズル: 東洋ガラスからリリースされたパズルシリーズで、食べ物を模したピースをグラスに詰めるスタイルが特徴的です。
• - はずる（旧称：キャストパズル）: 鋳造亜鉛合金製の知恵の輪シリーズで、芦ヶ原は新作をデザインし、さまざまな作者の新作が今も創作されています。
• - ラッシュアワー: スライディングブロックパズルの一つで、混雑した駐車場から目的の車を出すという課題に挑戦します。
• - ノナ: 12片の五角形のピースを使ったマッチングパズルで、特定の規則に従って正十二面体にパズルを構築します。

また、他にも「ノブマン・パズル」や「手古鶴」シリーズ、さらにはPC用ゲーム「芦ヶ原伸之のパズルトピア」など、数多くの作品があります。

著書と翻訳業

芦ヶ原はパズルをテーマにした書籍を多く執筆しており、一部は翻訳も手掛けています。代表的な著書には、『科学パズル 第2集――きみも、アインシュタインになれる』や『一生遊べる奇想天外パズル』などがあります。また、『頭の体操』シリーズにも協力しており、その影響力は計り知れません。

特異な数字と呼称

彼が考案した数学的な課題の中には、「NOB. NUMBER」や「LYM」という特異な数字が存在し、それぞれが彼の名前にちなんでいます。「NOB. NUMBER」とは、平方数の中で特定の条件を満たす最大のものを指し、また「LYM」は特定の条件を満たす最小公倍数を指します。これらは、彼の思考の深さと独創性を物語っています。

結論

芦ヶ原伸之は、パズル作家としてだけでなく、教育者や翻訳家としても多くの足跡を残しました。彼の作品や理念は今なお多くの人々に影響を与え続けており、パズルというジャンルの発展に大きく寄与しました。彼の功績は後世にまで語り継がれるべきものであり、パズルファンや愛好者にとってのインスピレーションの源となっています。

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