茅ヶ崎ライブ

サザンオールスターズ 茅ヶ崎ライブ

サザンオールスターズによる「茅ヶ崎ライブ」は、2000年8月19日及び20日に茅ヶ崎公園野球場で行われた特別な野外ライブです。このイベントは、バンドのリーダーである桑田佳祐が1999年の年越しライブ「晴れ着 DE ポン」にて、地元・茅ヶ崎でライブを行いたいと願望を示したことから始まりました。これまで、茅ヶ崎では大規模なライブは開催されたことがなかったため、多くの障害が予想されました。しかし、桑田の呼びかけが市民運動に発展し、約5万人もの署名が集まりました。これにより、茅ヶ崎市長はライブ開催に協力することを表明し、湘南エリアにおける音楽文化の発展に寄与することが決定しました。

当初、茅ヶ崎市民の協力がこのライブの実現に向けた重要な要素となり、市は使用料を大幅に減額するなどの支援を行いました。また、チケットの優先販売を実施し、地域住民にも特別な配慮がなされました。これによって、ライブ当日は多くのファンと地元の人々が会場を訪れ、熱気あふれる雰囲気に包まれました。

開催前夜には、ファンクラブ会員向けにゲネプロが行われ、期待感は高まっていました。いよいよ迎えた本番の日、茅ヶ崎駅周辺ではライブを祝う横断幕が掲げられ、多くの人々が興奮しながら参加しました。このライブのオープニングでは、テレビでお馴染みの辻よしなりによる実況が行われ、桑田は特別ゲストとして福山雅治を迎え入れました。

興奮の中、ライブは始まりました。プログラムには、「希望の轍」や「いなせなロコモーション」など、サザンの代表曲が次々と演奏されました。桑田は、彼自身の地元である茅ヶ崎でパフォーマンスできることに感謝の意を示し、観客を盛り上げました。特に、最後の曲「心を込めて花束を」を歌う際に、「茅ヶ崎に生まれて良かったです!!」という叫びは、観客の心に深く刻まれることとなります。たくさんの人々が集まり、ライブ通りに大声で一緒に歌った瞬間は、このイベントのハイライトでした。

また、コンサートに合わせて設けられた大型スクリーンが海岸で設置され、そこでも多くのファンが音楽に耳を傾ける姿が見られました。ボランティアによる交通整理なども行われ、地域との結束が感じられた場面が多くありました。

ライブからしばらく経った後、サザンオールスターズは「茅ヶ崎ライブ」をモチーフにした様々なメディア展開を行いました。フジテレビでのドラマ放映や、ライブの模様を収めた写真集が発売されるなど、記憶に残るイベントとして語り継がれています。さらに、このライブでの演奏音源は44作目のシングルに含まれ、ファンにとっても特別な思い出となっています。

当初からサザンオールスターズにとって特別な意味を持つこの茅ヶ崎ライブは、他の多くの音楽イベントに影響を与える場となり、その後2013年や2023年にも再び開催され、地域の音楽文化を盛り上げ続けています。多くの支持のもと、サザンオールスターズの音楽は今後も時代を超えてファンの心に響き続けることでしょう。

もう一度検索