葉真中顕

葉真中顕

葉真中顕（はまなか あき、1976年3月1日 - ）は、東京都出身の小説家、児童文学作家、推理作家です。東京学芸大学教育学部を中退後、文筆活動に入りました。

経歴

葉真中顕は、作家活動を開始する以前に「罪山罰太郎」名義でブログを運営し、ライターとしても活動していました。マイナビニュース、ガジェット通信などのウェブメディアや、福岡市のフリーペーパーへ寄稿。自主制作コミックのシナリオや、書籍の共同執筆も経験しています。

2009年には、「はまなかあき」名義で児童文学作品を発表。「ライバル」で第1回角川学芸児童文学賞優秀賞を受賞し、児童文学作家としてデビューしました。その後、漫画のシナリオ協力なども行っています。

2013年、老人介護をテーマにしたミステリー小説『ロスト・ケア』で、第16回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞。「葉真中顕」名義での作家活動を本格的に開始しました。同作はミステリーランキングで高い評価を得て、後に映画化もされています。

2019年には、『凍てつく太陽』で第21回大藪春彦賞と第72回日本推理作家協会賞（長編および連作短編集部門）を受賞。同作もテレビドラマ化、漫画化されるなど、メディアミックス展開されています。

2022年には、『灼熱』で第7回渡辺淳一文学賞を受賞しました。

現在、日本推理作家協会の会員として、将棋同好会にも参加しています。

作風と評価

葉真中顕の作品は、社会問題を深く掘り下げたテーマ、緻密な構成、リアリティ溢れる描写が特徴です。介護、警察、企業といった組織における倫理、人間の心理を描き出し、読者に問題提起を促します。

ミステリー作品では、複雑に絡み合った人間関係や、予想外の展開が読者を魅了します。社会の暗部をえぐり出すような作風は、多くの読者から支持を得ています。

受賞歴

2009年 - 『ライバル』で第1回角川学芸児童文学賞優秀賞（はまなかあき名義）
2013年 - 『ロスト・ケア』で第16回日本ミステリー文学大賞新人賞
2019年 - 『凍てつく太陽』で第21回大藪春彦賞
2019年 - 『凍てつく太陽』で第72回日本推理作家協会賞（長編および連作短編集部門）
2022年 - 『灼熱』で第7回渡辺淳一文学賞

主な作品

『ライバル』（2010年）
『ロスト・ケア』（2013年）
『絶叫』（2014年）
『ブラック・ドッグ』（2016年）
『コクーン』（2016年）
『政治的に正しい警察小説』（2017年）
『凍てつく太陽』（2018年）
『W県警の悲劇』（2019年）
『Blue』（2019年）
『そして、海の泡になる』（2020年）
『灼熱』（2021年）
『ロング・アフタヌーン』（2022年）
『鼓動』（2024年）

メディアミックス

映画『ロストケア』（2023年）
テレビドラマ『絶叫』（2019年）
テレビドラマ『W県警の悲劇』（2019年）
コミカライズ『絶叫』（2021年-）

葉真中顕は、社会派ミステリーの旗手として、これからも読者の心を揺さぶる作品を創り続けていくでしょう。

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