葉祥明

葉祥明 — 絵本作家・画家・詩人

概要

葉祥明（よう しょうめい、1946年7月7日生まれ）は、日本を代表する絵本作家、画家、詩人です。彼の本名は葉山祥明で、豊かな自然を背景に、絵本や詩を通じて人々に美と生命の尊さを伝えています。作品は300点以上に及び、多くの国で翻訳され、親しまれています。

来歴

熊本県熊本市に生まれ育った葉祥明は、九州学院高等学校、立教大学経済学部、そしてセツ・モードセミナーを卒業後、ニューヨークのアート・スチューデンツ・リーグに留学し、油絵を学びました。その後、1972年に絵本「ぼくのべんちにしろいとり」でデビューし、以降多くの絵本を発表しています。

家族と親族

葉祥明は福建省福清県出身の華僑2世の父を持ち、7人兄弟の三男として育ちました。兄弟姉妹には、建築家や童話作家、エッセイストなど、多才な人物たちがいます。

絵本制作とスタイル

葉祥明は、美しい自然の風景を描くことで知られています。絵本作りには、計画性のある構図、柔らかいタッチ、緻密なデッサン、豊かなイメージの世界、そしてテーマの深さをシンプルに表現することにこだわりを持っています。

彼の原風景は故郷の阿蘇であり、その広がる風景が彼の芸術の核にあります。特に不透明水彩絵の具を使って描かれる鮮やかな色彩は、見る人を惹きつけます。

主な作品と活動

葉祥明は、社会問題や環境問題にも深い関心を寄せており、そのメッセージを込めた作品を数多く制作しています。特に「地雷ではなく花をください」というシリーズは、難民支援NGO「AAR Japan」と協力し、65万部以上の売上を記録しており、収益は地雷撤去活動に使われています。

また、書籍の中では、「ぼくのあおいほし」や「森のささやき」など、生命の大切さや平和についてのストーリーが展開されています。

美術館と作品展

葉祥明の美術館、北鎌倉の葉祥明美術館は1991年に開館しました。美術館では約80点の原画が常時展示され、様々なイベントやワークショップが開催されています。また、熊本県阿蘇の葉祥明阿蘇高原絵本美術館も彼の故郷をテーマにした作品を展示しており、環境保護や地域活性化を目指しています。

社会貢献と信条

葉祥明は自身の作品を通じて、「生きる歓び」や「この世界の美しさ」を伝えることを信条としています。また、絵本を介して特に弱者である子供や女性へのメッセージを届けることを心掛けています。不幸に目を向け、そこから希望を描き出す姿勢が、彼の大きな特徴です。

葉祥明は今後も、絵本を通じて癒しや希望のメッセージを広めていくことでしょう。

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