藤崎竜

藤崎竜（ふじさき りゅう）

1971年3月10日生まれ。青森県むつ市出身の日本の漫画家、イラストレーター。

経歴

幼少期より漫画に親しみ、車田正美の『リングにかけろ』に影響を受ける。当初はシステムエンジニアを目指し専門学校へ進学するも、16歳の時に初めて制作した漫画が漫画賞で最終選考に残り、漫画家を志すようになる。

1990年、『ハメルンの笛吹き』で手塚賞佳作を受賞。同年、『WORLDS』が手塚賞準入選し、デビューを果たす。初期には読切作品を発表し、1992年に初の単行本『WORLDS』を出版。同年、『PSYCHO+』で初の連載を持つも、短期間で終了。

1996年、『週刊少年ジャンプ』で連載開始した『封神演義』が人気を博し、1999年にアニメ化。2000年に完結。その後、『サクラテツ対話篇』、『Wāqwāq』と連載するも、打ち切りとなる。

2008年より、小野不由美原作のホラー小説『屍鬼』を漫画化し、2010年にはアニメ化。2015年からは、田中芳樹原作のSF小説『銀河英雄伝説』の漫画化を手がけている。

人物

自画像は道化師をモチーフにしたもので、作品ごとにデザインが異なる。単行本のおまけページでは、独自の思考を垣間見ることができる。好きな漫画家として萩原一至、桂正和、安永航一郎を挙げている。

古代ローマへの造詣が深く、作品の固有名詞に利用している。『封神演義』連載前には、ローマ時代の軍事物を題材にしたオリジナル漫画を構想していた。教育テレビを好んで視聴し、作品に影響が見られる。

偏食家であり、野菜と果物を好む一方、魚、肉、キノコを苦手とする。牛乳好きとしても知られ、牛乳を題材にした漫画も執筆している。大のゲーム好きで、モンスターハンターシリーズを気に入っている。スノーボードも好む。

喫煙者であり、タバコを吸う理由として「タバコを吸わないと脳細胞が増えすぎて、物事を深く考え過ぎてしまう」と語っている。

同期デビューの叶恭弘、道元宗紀と親交がある。担当編集者の嶋智之とは、『ハメルンの笛吹き』から『屍鬼』まで長く担当してもらった。

作風

細密な絵柄と鮮やかな色彩が特徴。背景やメカニックの描き込み、スクリーントーンやCGの多用により、アニメのセル画のような絵柄を特徴とする。キャラクターデザインにおいては、性格を反映させたわかりやすいデザインを心がけている。

初期の頃は、水彩画のような独特の雰囲気を持っていたが、『DIGITALIAN』以降は少年漫画らしい絵柄へと変化。しかし、『DRAMATIC IRONY』ではダークな作風も見せた。『封神演義』では娯楽要素を取り入れ、パロディを多用したギャグも多く見られた。

『屍鬼』では、主要人物を漫画的にデフォルメする一方、背景の人物は写実的に描くなど、絵柄の幅を広げている。背景などの人物以外の描写には、自身が撮影した写真を加工して使用している。

デジタル作画に移行し、Surface bookによるフルデジタル作業を行っている。アシスタントは在宅勤務で、Skypeで通信しながら作業を進めている。

主な作品

封神演義
屍鬼
* 銀河英雄伝説

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