藤木俊

藤木俊（ふじき しゅん）は、1974年1月21日に福岡県大牟田市で生まれた日本の漫画家です。血液型はA型。

漫画家としての第一歩は、2000年に小学館が主催する第47回新人コミック大賞少年部門で『忍セキュリティ』が佳作を受賞したことです。この受賞がきっかけとなり、翌2001年に『週刊少年サンデー超』（当時）に掲載された読み切り作品『私のラクロス部』で商業誌デビューを果たしました。

キャリア初期は『少年サンデー超』を主な舞台として活動し、2002年には『出動!特命高校』や、読者アンケートで高い評価を得た『GENIO』といった読み切り作品を発表しました。そして2003年、同誌にて短期集中連載として『こわしや我聞』（全5話）を開始。この作品が好評を博したことから、2004年には掲載誌を『週刊少年サンデー』に移して本格的な連載がスタートしました。『週刊少年サンデー』での連載は2005年まで続き、全88話が描かれ、単行本として全9巻が刊行されています。

『こわしや我聞』の連載終了後も、読み切り作品などを手掛けながら少年誌での創作を続け、2009年からは再び『週刊少年サンデー』にて『はじめてのあく』の連載を開始しました。この作品は2012年まで続き、全160話という長期にわたる連載となりました。『はじめてのあく』は多くの読者に親しまれ、氏の代表作の一つとなり、単行本は全16巻が発売されています。

『はじめてのあく』連載終了後も、『週刊少年サンデー』とその増刊号で作品を発表し、2014年には『透視・ミーツ・ガール！』、2015年には『だめてらすさま。』といった読み切りが掲載されました。特に『だめてらすさま。』は、2016年から2017年にかけて『週刊少年サンデー』での連載へと発展し、全3巻の単行本が刊行されています。

活動の場は『週刊少年サンデー』グループにとどまらず、2018年からは小学館の青年誌『ビッグコミックスピリッツ』にて、かつて読み切りとして発表された『進め！ギガグリーン』を連載。こちらは2019年まで続き、全4巻の単行本が発売されました。さらに近年は、ウェブ漫画媒体での活躍も顕著です。2023年10月からは小学館のウェブコミック配信サイト『マンガワン』にて、『東サンディス旅客鉄道〜馬車しかない異世界で鉄道会社はじめます〜』の連載を開始しました。この作品は異世界に鉄道会社を設立するという独創的な設定のファンタジー漫画で、現在も連載が続いており、単行本も既刊2巻（2025年1月10日現在）が刊行されています。

これまでの創作活動で発表された読み切り作品も多数に上ります。デビュー作『私のラクロス部』をはじめ、『出動！特命高校』『GENIO』『劇団SAKURA』『進めギガグリーン』（連載版とは別に読み切り版あり）『あかね☆スターダム』『透視・ミーツ・ガール！』などがあります。また、『週刊少年サンデーS』誌上の企画内で発表された『ステータスお前もか』や『トンコツからの呼び声』といった作品もあります。

漫画家としては、草場道輝氏に師事した経験があります。また、漫画家のモリタイシ氏とは親交が深く、互いの単行本でネタにしたり、モリ氏の作品にイラストを寄稿したりといった交流が見られます。外海良基氏も関連のある人物として名前が挙げられています。

藤木俊氏の作品は、少年漫画らしい活劇やコメディを基調としながらも、学園、ファンタジー、異世界といった多様なジャンルに挑戦している点が特徴と言えるでしょう。

氏に関する情報は、公式ブログ「藤木屋」やかつて『週刊少年サンデー』のウェブサイトに掲載されていた「まんが家バックステージ」、そしてX（旧Twitter）アカウントなどでも発信されています。

単行本としてまとめられている主な作品には、『こわしや我聞』（全9巻）、『はじめてのあく』（全16巻）、『だめてらすさま。』（全3巻）、『進め！ギガグリーン』（全4巻）、そして現在連載中の『東サンディス旅客鉄道〜馬車しかない異世界で鉄道会社はじめます〜』（既刊2巻）があります。

新人賞受賞から現在に至るまで、掲載媒体やジャンルを問わず、精力的に創作活動を続けている漫画家です。

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